2009年11月27日

くーすの熟成について 2



王府時代の酒造りのシステムは、

原料の米を王府から提供され、造った酒の半分は王府に、半分は売って生活していたそうです。

酒造技術の向上は、その時代に大きく変わったかも知れません。

というのも、王様に悪い酒を納めることは許されませんし、

残った酒で生活していたのであれば、全量の「酒質を上げる」ことに全力を尽くさないとイケナイからです。

もう一つは、アルコール収量!

これも上げるほど、自らの売り分が増えます。

いわば桶売りに近い、酒造りの技術向上がその時代にあったと思うのです。


現代は、色んな技術がありますから、制約を受けずに、売り上げの目標を持てます。

売れる酒でも、今飲んで美味しい酒が主流。

消費者としても、楽しみな部分でもありますが、くーすファンには寂しい部分もあるのです。

今もある泡盛の2つの扱い(飲み方)・・・。

「古酒用」と「一般酒用」

くーす造りのフルボディータイプと、直ぐ飲めるライトボディータイプの大元は、

王府時代にあったんですね。

王様は当然、くーす用の酒を熟成させます。

上の条件からして、悪い酒は首が飛んだでしょうし、造る側も必死・・・。

まさにくーすは命を掛けて造った宮廷文化です。

これだけは、日本広しと言えども、国酒と呼べるのでは?

泡盛は外国の使者を接待する外交用として、特別重要な役割を果たしていたのは言うまでもありません。


ペリー提督やバジルホールも飲んだ泡盛は、どんなタイミングで出されたのでしょうか?

一部には、港でくーすだけを持ち、小舟で出掛け、

くーすでコミュニケーションして、首里城まで案内した話もあるほどです。

王府のくーすは、かなり良い酒だったに違いありません。


王府に納められた半分の酒・・・。

私なら、後留の香りは除くことも考えますがどうでしょうか?

一度の蒸留でも、香りは変わりますので、

一番搾りの花酒が、雑香の無い酒であるのは、解っていたはずです。

王府に納められた酒は、かなり高い度数だったかもしれません。

そして、熟成感は「香り」よりも「味」に集約された酒だったかも?と想像してしまいました。  


Posted by 住職 at 22:00Comments(5)泡盛

2009年11月27日

くーすの熟成について



泡盛の熟成で、「香り」と「味」の二つを満足するには、

ブレンドが一番!との話を聞いたことがあります。

熟成はベクトルに例えられ、味を満足すれば香りが、

香りを満足すれば、味が満たされないところがあるので、そうなっているのでしょう。

そして、両方を満足するには、「ブレンド」という結論にたどり着いたのかもしれません。


熟成中、時には味、時には香りに熟成感が現れ、波を感じます。

原因となる「高級脂肪酸の酸化熟成」は、ブログでも何度も掲載しましたが、

その油脂成分も、1つや2つではなく数多くあるので、それぞれの成分の熟成具合で、

香りになったり、味になったり・・・、

つまり、波は酸化物質(熟成成分)の特徴が現れていると言えそうです。


さて、最近は我が「琉球泡盛倶楽部」のイベントや講習会でも、

くーす専用グラスの話が絶えません。
(今度、蒸留酒用の専用グラスを、倶楽部イベントで販売します)



香りは、チュウリップ型の専用グラスが断然確認できます。

粘性の高いくーすは、グラスを振ると、グラス内面にへばりつき、

酸化して香りの広がり(香りがひらく)が、あります。

そして、内部にこもりますので、強い香りが出ます。

それは、素人でも確認し易く、

「くーすは専用グラスで飲んで、香りも知ることが大事」・・・との話になっているのです。


ここからが本題ですが、

昔のくーすは、「白梅香」や「ヒージャーカザ」など、香りの表現もあるのですが、

今のグラスほど、道具にも恵まれてませんよね。

それより、くーすはちぶ小で「舐めるように飲む」となっています。


香りのひらくのを待つ(時間を置くと香りが出ます)という意味では、

ワインのデキャンティングにも似た「カラカラ」があります。

でも直接口にするのはグラスではなく、ちぶ小です。

日本酒のような、「ぐい呑」でもなく、

貴重さや強さを強調する、極小の酒器・・・

他の酒類としては、シェリー用に近い大きさです。

これでは、昔から香りを強調する器ではない。。。


香りの強調は、今の技術で向上した新たな部分なのでしょうか?

昔のくーすは、器(ちぶ小)からしても、熟成感は味に凝縮されたのか?

最近は、こんな疑問が湧いています。

皆さんはどう思います?  


Posted by 住職 at 06:02Comments(0)泡盛

2009年11月25日

2009 離島フェアー



毎年行われている「離島フェアー」が、この週末に行われます。

関連サイトに、各島々の特産物が掲載されているので、

お出かけの際には、チェックして会場入り下さい。便利ですよ。

因みに私のお薦めは、

我が古里「伊江島」の新製品から、生キャラメル、合鴨ジャーキー、

去年大反響だった「いか墨じゅーしぃーの素」などがあります。

舞台では、離島の地元歌手や、伝統芸能などが盛り沢山。

地元に行っても見れない芸能があるので、見逃せません。

こちらは、時間をチェックしお出かけ下さい。


泡盛関連は、情報がありませんが、

毎年、離島フェアーはびっくり箱ですから、今年も期待して出掛けます。

私の買い方は、会場入りしてから今年の授賞商品をチェックして、美味しそうなツマミを物色します。

人気商品は、直ぐに売り切れますので要注意です。


日曜日のお昼には、「しまじま自慢オークション」が行われ、

「泡波」も出品するようなパンフになっています。

残念ですが、私はしまの郷友会の運動会の為、会場には行けません。

ブログをご覧の方がいましたら、そのあたり・・・週明けのコメントをお待ちしております。

ではでは・・・。  


Posted by 住職 at 06:43Comments(0)イベント

2009年11月22日

ボジョレーヌーボー



11月19日はボージョレー解禁日。

今年のワインの出来を知らせるこのワインの品質は、今年も「50年に一度」と言われているが、

ペットボトルで知らせてくれるのは、淋しくないですか?

そんな時代・・・で済ませたくない様な気がします。

そんな話はさておき、

琉球泡盛倶楽部のブログで掲載した、NHKのニュース610の話を掲載します。



チーズプロフェッショナルで紹介された國場百合子さんは、泡盛マイスターでもあります。

この日は、ボジョレー解禁に添った話題として、

チーズのおつまみを提供。。

その前に、チーズが体に良いとされる訳は、

1.含まれる脂肪分が、胃壁を保護する。
2.タンパク質のメチオニンが、肝臓を助ける。
3.ビタミンが豊富なので二日酔いが軽い。

などの効果があるようです。



次ぎに、実際につまみも紹介。

1.チーズビンチョス・・・1口で食べれるつまようじ(ビンチョス)のつまみ
2.三色ディップ
  ・クリームチーズと豆腐ようのたれ
  ・油味噌とクリームチーズ
  ・ゴルゴンゾーラ(イタリア)とくーす
3.アーサのチェイル(瓦)



泡盛との共通点の多いワインですが、泡盛をからめたつまみも紹介していたことに注目。

冷蔵庫で10日ほど熟成して、馴染ませてと言ってました。

アドレスは、NHKの関連記事のアドレスです。

興味がある方は、覗いてください。  


Posted by 住職 at 22:11Comments(1)洋酒

2009年11月22日

高級脂肪酸



ラベルが裏になっていますが、池間酒造の「ニコニコ太郎」です。

先日行った居酒屋で、何を飲むか?と考えていたところ、

「ニコニコ太郎」に、こんなにモロモロ物体が浮いていまして、

即決定!太郎にしました。

それにしてもかなりありました。

詰め日を見ると今年・・・。

どういう事?

色んな条件が重なって、短期間で結晶化したんでしょう。

水割りで飲みましたが、アッと言う間に無くなっていました。

伸びもあるのですが、水は少な目・・・、甘味があり、上品な香りです。

酒の消費量の多い宮古島でも、「ニコニコ太郎」は大人気。

本島の居酒屋では、そんなに見掛けませんが、

宮古だけに留めておくには、イケマせん(笑)

お近くの酒屋にあれば、飲んでみて下さい。
  


Posted by 住職 at 22:00Comments(1)泡盛

2009年11月21日

石垣牛



石垣牛のにぎりです。

写真は違いますが、浦添仲西ゲート前(58号より入って50m)の居酒屋「まんぷく」では、

石垣牛のあぶりにぎりがありました。

写真は本場石垣の写真ですが、「まんぷく」のにぎりも、本場に劣らず、

口の中でとろける柔らかさで、一度は食べるべき!とオススメ一品です。

値段は居酒屋ですから、回転寿司並です。



こちらも、石垣での写真ですが、

量は、「まんぷく」が多かったです。

レバ刺は、鮮度が命なので、味の違いはありません。

明日は、石垣牛尽くしでどうですか?  


Posted by 住職 at 22:00Comments(4)グルメ

2009年11月20日

海ぶどう



沖縄料理に良く出る海ぶどう。

グアムに持っていき、空港の検査で説明できずに、発泡スチロールを開けると、

税関職員が、「オー!シーグレープ」と言い、

そのままじゃないか!と、叫んだのは言うまでもありません。

英語でも、海ぶどうです。


この海ぶどうの食べ方ですが、海人に聞いたところ、

水洗いし(小さなエビがいます)、氷水で冷やしそうめんの様に食べるのが一番!だとか。

桃屋のつゆで、一気に食べるのがいいですよ。

欠点は、10分もすると、温度で死にますから、一度に食べる分を冷水に浸けること。

幾らでも食べられます。

仕入れで、安いのは漁協に直接行って買い付けること。
(あらかじめ、電話で確認を・・・)

千円で食べきれないほどあります。

常温で3日は持つので、そのつもりで買えば、ダイエットにも良いです。

  


Posted by 住職 at 22:00Comments(0)グルメ

2009年11月19日

涛の誉(なみのほまれ)★宮里酒造所



「涛の誉」を飲みました。

去年の1月1日に、このブログでも掲載しましたが、飲んだことが無かったので、

飲めて良かった・・・。

30度の15年古酒は、調べると2001年頃の販売のようで、サミット後なんですね。

定価5000円だったことが解りました。

宮里酒造所の酒ですが、明和物産のPBであることも、以前に掲載。

味は、春雨らしいオイリーさは、30度だけに薄れていましたが、

20年以上の味わいを感じました。


kanaさんありがとう御座いました。

  


Posted by 住職 at 22:00Comments(6)泡盛

2009年11月18日

独立法人 酒類総合研究所

沖縄では、「焼酎の日」(11月1日)を「泡盛の日」と定め、

鑑評会(県知事賞など)の結果発表が行われている。



独立法人 「酒類総合研究所」の存続が決まった。

新政権に変わり、マニフィストで約束した独立行政法人(独法)改革がはじまり、

ワイドショーでは連日、各法人と仕分け人の激しいやり取りが報じられた。


審査された101の独法から、「私のしごと館」「日本万国博覧会記念機構」

「都内のグラウンド」など、16法人が姿を消すことになったが、

お酒に関わる「酒類総合研究所」は、存続が決まった。

ちょっと、安心・・・。

全国の酒ファンのどの程度が、その事に感心を持っていただろう?

私は、感心が無くはないが、全く気付かなかった・・・。(悲)



ワイドショーでは、「国内の酒の酒質が粗悪な時代(戦後直後)に、鑑評会などを行い、

酒質の向上に貢献したが、今も鑑評会は税金で運営されている・・・」と報じられた。

調べると、年間予算は100億にのぼり、流行語の費用対効果はどうか?と疑う人もいるだろう。

私は、この時世なので、見直す事業もあるが、酒は大事ですよ・・・と言いたい。

ブログでも反響はあったのですが、酒造りへの感心は高いんです。

日頃は、見ることはないのですが、「酒類に関する国民ニーズの調査」などは、

泡盛の現状や、世代のニーズと泡盛の関係を分析できて、良いデータだと思えます。

各国税別のデータでは、沖縄国税は単独なので、泡盛的にはデータが活きますね。

一方、日本酒の100年貯蔵計画などは、要らないんじゃないか?と思えます。


サンドリンクの西村社長は、ラジオ「泡盛放送局」の中で、

日本の文化は「旬の文化」、魚の活き作りや季節の野菜などが食の中心で、

お酒も搾りたて!の出来たて日本酒が合うと言い、

一方、沖縄は「熟成の文化」で、豆腐ようもそうだし、

ラフテーなどは、何時間も煮込んだりして、味を熟成させると話していました。

そして、その味に、泡盛のクースが合うとも・・・。


日本では、すべて「旬」とは思わないのですが、ある意味、解ります。

旬を外れた食材には、冬の季節に「保存食」の漬け物も発達してますよね。

九州は焼酎だけでなく、魚が美味しい東側に日本酒もあります。

やはり、食文化との関わりが、酒文化の発達にも繋がっているような気もします。

チョット寄り道。。。本筋に戻します。


今回、存続が検討されたましたが、

100年貯蔵の日本酒を研究するよりも、100年の泡盛(クース)の方が、

良い研究報告が出来るの確実。

お酒に必要な研究は、官にあるのではなく、民にあると思えるのですがどうでしょう。


そう言えば、クースの日(9月4日)には、

「泡盛の甕酒は7年目でピーク」と話した国税の方も居たようですが、

酒文化では、日本は幾つもに分かれる特殊な国です。

地方の酒を学び、ひとくくりの酒として分析せず、

多方面から、各々の酒文化の発展のために、研究をして頂きたい!というのが、

私の望みですね。


今後も、酒類総合研究所が琉球泡盛の発展にご指導ご鞭撻頂けますように、

宜しくお願い申し上げます。。
  


Posted by 住職 at 22:00Comments(0)関連

2009年11月17日

2009ウッディーフェアー



毎年行われているウッディーフェアーが、プラザハウスで土日行われました。

写真は、総合事務局長賞のイス!

今にも歩き出しそうなイスです。(笑)

座る部分も島ぞうりなのが、かわいらしいですが、

2本の足では、不安定で子供向きでしょうね。



こちらは、栴檀(せんだん)のテーブル。

琉球松同様、大きな木が減っています。

貴重な木材は、さすがに高価ですよ。

でも、クースを飲む雰囲気には、こんな家具の演出が酒の旨さを増しますよね。

手前の木目には、白の縞模様に見えるトラ杢(もく)があります。

無垢のテーブルなどを購入する場合は、こんな木目にも注して購入してください。



直径1m以上あるカゴです。

それも、二重構造になっていて、底も丸い。

訪ねると、ゆりかごだそうです。

中に入れて、寝かせる・・・。

立ち上がっても越えられないので、ハイハイの時期まで、使えそうです。

泡盛を寝かすのには、使えませんよね?(謎)



最後は、バードコールです。

木ぎれにネジ山を切った商品で、ネジを回すと、

摩擦で鳥の鳴き声のような音がします。

ん~・・・爽やかな音に、買いたくなるが使い道が無い。。

バードウォッチャーには、いいかもです。  


Posted by 住職 at 22:00Comments(0)イベント

2009年11月16日

全留仕上げ



お馴染み石川酒造の「玉友」です。

去年の西原町産業まつりで販売された、300mlmの13年限定古酒は、特徴のある味でした。

甕仕込みはCMでも知れてますが、これも同じ造り。。。



でも、もう一つの「全留仕上げ」・・・とは?

最後まで蒸留なんてあるの?と聞けば、その通りの蒸留をしたそうです。

後留は、フルフラールや酸臭、ワックスの様な重い匂いがあり、

匂いの強い仕上がりとなりますが、この酒はそんな酒には感じない・・・。



初めはそんな酒だったようですが、

13年の月日が、後留成分を香りや旨み成分に変化させたのでしょう。

後にも先にも、こんな仕上げの酒は飲んだことがなかったので、いい勉強になりました。

むかしの造りは、この仕上げに近かったのかも知れませんね。

アルコールは全部取りたいのが、人情です。  


Posted by 住職 at 22:00Comments(3)泡盛

2009年11月15日

紫外線カットのガラス加工



産業まつりで、泡盛のブースだけを見ていた人は気付かなかったかも知れません。

泡盛ブースの隣、中小企業のブースに、この商品がありました。

沖永開発(北中城村)の「フミンコーティング」は、通常のガラスを紫外線カットのガラスに換える加工。

1平方メートル1万3000円の価格ながら、紫外線をカットでき、室内温度を太陽光から守ります。

通常の紫外線カットのガラスは6万/㎡するそうで、割安です。

また、フィルムなどは耐用年数が有り、後で汚れます。

この商品は特殊な薬品を噴霧し、乾くと半永久的に紫外線をカットできるそうです。

透明度も維持でき、ガラスの温度は上がるのですが、室内は涼しいまま。

これは、沖縄向けのエコ商品ですね。

クーラー費の削減や、室内の日ヤケ(色変わり)からも、守ってくれますし、

紫外線のカットは、大切な泡盛も守ってくれると思いました。


泡盛の旨み成分である油脂成分は、紫外線を受けると、刺激的な油臭を発し、

泡盛全体に広がれば、クースの熟成に悪い影響を及ぼします。

熟成の敵は、「高過ぎる温度」と「紫外線」と言っても過言ではありません。

注目して欲しい、泡盛関連?商品でした。  


Posted by 住職 at 22:00Comments(1)関連

2009年11月14日

家庭用泡盛貯蔵タンク

今回の産業まつりは、台風の影響を受け、天候に恵まれず、最終日が中止になりました。

私自身、個人用の泡盛貯蔵タンクに携わっていただけに、

まつりの縮小は悔やまれました。



ブログでは、あらためて紹介しておきます。

「津嘉山スレンレス工業」のブースで販売されたステンレス貯蔵タンクは、

タンク内に甕を沈め、甕貯蔵の効果が得られる容器でした。

蓋の構造が特殊で、甕貯蔵効果が効率的に得られるようになっています。

私自身、4基のタンクを持っていますが、そのノウハウを盛り込みました。

勿論、材質から部品までの知識は、津嘉山さんの技術を駆使して、

性能の高い、タンクとなってます。


制作から経過をブログに掲載していましたが、

家庭用の50L(小規模)とはいっても、とても個人用とは思えない、高性能なタンクだといえます。

今回は、その詳細を説明します。



先ず、タンク全体で使われるステンレスは、錆にくい上質のステンレスを使用です。

ある酒造所では、「ステンも貰い錆で錆びる」と聞きましたが、

この部材なら、錆は最大限に防げます。

上下の偶角には強度アップのために、厚み3mmの補強がされています。



蓋は、甕が入るよう二重構造です。

外縁のパッキンには、食品用の材質(シリコン)が使用され、

リング状の加工時(接合)には、同じ素材が使われています。



このサイズで、6ヶ所ある締め切り金具は、密着性を求めネジ調整型を用いています。

高い部品を用いても、漏れには万全を期しています。

また、別売には移動が便利なキャスターもあります。

50Lは約50kgになるので、簡単には動かせませんが、キャスターを付ければ、

女性でも移動でき、掃除もできます。

キャスターも、この大きさでは高級品で、素材も最高です。



展示していた大きさ(規格)は、5升から8升程度の甕が入りました。

注文によって、甕の大きさに合わせた使用を作ります。


使用法としては、蓋のパイプに合わせ、甕の位置を決めると(少し中央からずれます)、

まず甕に親酒を入れます。

甕の親酒を9割り方詰めてから蓋を閉じ、管理用の小蓋より酒を注ぎ、タンクを満たします。



そのとき、大蓋のネジは、あらかじめ堅めにセットしておくと、堅固に蓋が閉まります。

大蓋を閉じると、その後は小蓋の3ヶ所から、仕次ぎなどの管理が可能です。



小蓋の内、小さな蓋は「注ぎ口」

酒を入れるときに使用し、甕の外側に、タンク底部まで管伸びています。

中央の口は、「取出し口」

甕の中、底から酒を取り出す構造です。

そして、もう一つの小蓋は、酒の液面を見て、油などの浮遊に対応できるよう、

「管理口」としています。



蓋周りは、酒造所の大型タンクにも使用される、特殊部品。



ネジを外すし、リングを取り外すと、金属の蓋が乗っていて、

間のパッキンは大阪サニタリーの特殊ゴム。

食品用としては、最高級のパッキンです。



以上が、仕様概要です。


この「甕併用タンク」のメリットは、タンクでありながら甕の効果を得られること!にありますが、

その他に、シャム南蛮や、喜納・知花などの琉球南蛮の骨董甕を、

修理することなく、使用できることにもあります。

骨董品(甕)も沖縄の文化の一つであり、

補修をして、骨董価値を失ってまで、泡盛を入れるのは、悲しい事です。

しかし、このようなタンクを併用すれば、効果的に甕熟成の成果を得られ、

クースを育てることが可能です。

漏れのあるシャムや、口や胴にニュウのある知花焼きでも、使用できますよ。

また、現代物の甕でも、窯傷や漏れ、ブクなどがあっても使用できます。

更に、甕の蓋も要らず、タンクの安易な管理できます。

それでいて、甕の風味があり、失敗が少ない。


最初の計画では、2石近いタンクでしたが、甕を持っていき、50Lまで小型化。

同じ構造で、大きなタンクにも、注文は応じる!という事です。

見積もり、注文は、津嘉山ステンレス工業(担当照屋氏)へ。

TEL 098ー929-2129


以上。

  


Posted by 住職 at 22:00Comments(0)酒器

2009年11月13日

レモンハート25巻発売



当ブログではお馴染み!

レモンハートの25巻が10月末に発売されています。

初めての方には、手っ取り早く「バーテンダーのバイブル」として紹介するのですが、

短編10話ほどが一冊の単行本に詰まった、読み切りマンガです。

読んだことが無い方は、マンガ喫茶で読んでください。

古本屋でも出にくい、お酒のマニアの為の教本です。(バーテンダーは持っている人が多い)



さてさて、今回の本からは、お酒の話じゃないので、ご勘弁してほしいのですが、

壱岐島での話・・・。

「原(ハル)の遺跡」という話がありました。



まっちゃんが「ハラじゃないの?」と聞いた場面から、説明がされているのですが、

九州では、村の事をハル(原)と言い、村名に入れたようです。

魏志倭人伝まで遡って説明されていました。

沖縄でも、南風原(ハエバル)、与那原(ヨナバル)、山原(ヤンバル)などがありますが、

そんな理由だったんですね。

昔に、「開拓した場所を原(はる)と言う!」と聞いたのですが、

村でしたら、開拓も共通点があります。

そして、山原?・・・ これは村なのかな?


沖縄の人は?(私だけ)、宮崎県知事の東国原(ヒガシコクバル)を、

バルが沖縄の方言と思ってたので、こりゃ沖縄から行った門中かな?と、

名前から親近感があったのですが、どうも違うみたい。

残念!!  


Posted by 住職 at 22:00Comments(0)趣味

2009年11月13日

プリンセス・ダイヤモンド



今回、安謝港に寄港した「プリンセス・ダイヤモンド」は、

世界の世界の客船の中でも、指折りの豪華客船。

大きさの世界ランクでは、13番目になるようで、

全長290m、定員2674人、客室1337室、11万5000トンのクルーズ船です。

日本の三菱造船で造られた、日本造船界最大の船という事が解りました。

上の写真は、今回の写真で安謝港の西側岸壁に着いています。

下は前回の写真で、東側の岸壁です。



見ての通り、300m近い船体が見えるように、両サイドに操舵室が迫り出しています。

大きな船はかっこいい!

何層にも重なった客室は、海面上10m以上になるはずですが、重そうな船体に対し、

船の下(海面下)はどうなってるんでしょう?

調べでは喫水(海面下)は、8.3mだそうで、案外無いんですね。

安謝港も余裕です。(深い場所は-13.0mと聞いています。)

一度は乗ってみたい・・・。  


Posted by 住職 at 21:00Comments(0)趣味