2012年12月28日

家での忘年会



今年は、家で忘年会をしました。

開けた酒は、1升瓶2本。

12年表示の松藤1升瓶と玉友。

共に25年くらいでしょうか?

玉友は、期待通りの香りで後味も素晴らしい。

私が一番好きな古酒感です。

松藤は、まだパワフルで、甘い香りを直ぐに発するまでは、

あと10年は必要かもしれないですが、

これも、開くと凄い香る酒で、歯に滲みるような濃醇さが私好みです。

万人受けするクースと、飲み手好みを並べて飲んだようで、

満足できる忘年会でした。


写真は、気まぐれで開けた「どなん」の43度でしたが、

年数の割には、味に苦味があり、造りが良くなかったのかもしれません。

琉球表示の赤のキャップシールは珍しく、思わず飲みたさに駆られました。

開けて正解というか・・みんなでこんなクースもあることを経験できたのは、

酒も喜んでいたろう・・・と思います。

でも、158番地時代のどなんで、43度ですから、

店頭やネットでは、飛びつく商品です。

やっぱり、造りにムラのある時代のクースは、

瓶であろうと、購入は慎重にしなければいけません。






  


Posted by 住職 at 05:12Comments(3)泡盛

2012年12月27日

古酒を好んで飲む



写真は、忠孝蔵で販売している古酒ケーキです。

しっかりと泡盛の味を感じますが、美味しいです。

ケーキですから子供でも食べれます。

忠孝では、先日販売の「黒の甘酒」とセットで、観光土産にも最適。

値段も手頃です。

ご紹介まで・・・。


さて、前回の続きと言ってはなんですが、

泡盛には、「クース」と「一般酒」がある話から始まり、

課税率を変える話までなりました。

本当は、新酒にもクース用の原酒とか、

季節による品質で、課税を変えるくらいの話をしたいのですが、

マニアック過ぎて、怒られるので、酒税の話は終えます。


頭に戻って、泡盛にクースと一般酒があるように、

人間側に目を向けると、飲む人も大きく2つに分かれると思います。

クースを文化的な酒と尊び、大事に飲める人と、

酒は酔えればいい!と言って、年数は関係ない人。

正直、私の悩みはココにあります。

先日も、忘年会に持って行った30年近いクースに、

「レモンを入れると面白い味になる!」と言う輩(やから)が居て、

酒に謝りました。

私的が思うに、酒は飲めても、クースが飲めない人は山ほど居ます。

飲めない!というより、飲ませたくない!ですが、

酔えればいいと思っている類(たぐい)です。

そして、厄介なのが、飲めるグァーシーの人です。

はじめは、話にも付き合い、飲めそうですが、進むにつれ、人格が出てくる。

最後は、飲まさなければ良かった・・・と反省するタイプです。

これは、女性と思っていたのが、オカマだった様な類で、

かなり凹みますよ。


クースは、「文化」。

私の中では大きな柱ですが、これが理解できない人が居るのは、寂しいです。  


Posted by 住職 at 15:53Comments(4)泡盛

2012年12月27日

クースと一般酒



日本では、酒の種類が酒税法で定められています。

酒は税金をとる品として、色んな種別に分けられていますが、

それぞれで異なる税金のかけ方がされている。

税金は大切ですが、泡盛飲みの私にとっては、

酒は価値によって、税金も決めて欲しい・・と考えたことがあります。

例えば「泡盛」でいうと、いくつかに分かれる。

解りやすいものでは、「クース」と「一般酒」。

人によっては、全く異なる酒と観ているので、

課税率を変えるというのは、できないか?

(あくまで、妄想なので、笑って読んでください。)

例えば、クースは3年以上ですが、ランクを決める。

ブランデーの格付けと似ているのですが、

誰もが認める20年以上の超クースを最上級に、

3段階に分け、レベルに応じて課税率を変える。

このメリットですが、それぞれの境界で、酒の価値が変わるので、

グレードの必要な贈答品には喜ばる。


グレードの違いにより価値も変わるので、

課税率の変わる直前には、喜んで購入される。

税金はあくまで、瓶詰め日によるが、

数年経過していて「来年は20年古酒」となれば、

税額的には安い商品が売られている可能性もある。

今でも、ファンは古い商品を探すが、自然と古い商品が売れる仕組みができる。


更に、20年以上などの最高クースには、昔の従価税ような、

バカ高い税金も効果があるかもしれない。

高額になるのでが、古酒のストックを税金で調整できるメリットがある。

できれば、売れないくらいの税金でも構わない。

そして、ある時期(観光の閑散期とか)に、時限的に減税する手法で、

大人の魅力として、活かすこともできないか?とか。


もうちょっと、続けてみます。



  


Posted by 住職 at 06:12Comments(1)泡盛

2012年12月26日

高江洲酒販



正月前は忘年会続きで、毎日酒が入っています。

正月の歌の歌詞「もういくつ寝るとお正月・・・」の歌も、

いつ、飲み会から解放されるか?を、

指折り数えている歌に感じる今日この頃、

体調はよろしいでしょうか?

私は、先日健康診断がありましたが、2月より4kg減。

微妙ですが、健康側に針が振れていました。


さて、写真は、掲載が遅れましたが、

宜野湾野嵩の高江洲酒販で売られているクースです。

お店のブログにも掲載されていました。

依頼品でしょうし、良心的な値段だと思いますから、

情報まで・・・。


写真のクースの販売は、担当の高江洲さん本人がいるときに、

行っているようですから、夜のみ。

昼間は見れない可能性が高いです。

お正月用のクースをゲットできるかも?という情報でした。  


Posted by 住職 at 06:36Comments(3)泡盛

2012年12月11日

太平の味わい



コメントにテイスティングのそれぞれの味わいを教えてほしい!

とのことなので、追記します。

まず津波古のメインより、別の酒から書きます。


おもろ15年は、24年以上の古酒ということでした。

瑞泉ですが、瑞泉独特のナッツ感というよりも、

もう少し、重厚な味で、バニラ香というより、マツタケオール系。

瑞泉に関しては、同時期の43度レギュラーや、

「首里王」、「おもろ」、「りゅうたん15年」も比較してみたいと思いますので、

今回はコメントを控えます。

が、「おもろ15年」は、メンバーのMさんの差し入れで、

同じ酒造所の酒だけより、紅一点のような、

他酒造所の酒も差し入れが欲しい!と言ったリクエストに応え、

持ってきていただきました。

比べるのが皆、兄弟だと、感覚も鈍ります。

いいテイスティグになったと感謝致します。

Mさん、無理言いましたが、差し入れ、ありがとうございました。


忠孝のイヌイ菌3日麹は、通常の麹よりは濃醇と感じました。

アワモリ菌やサイトウイ菌と比較すると、

3日麹独特の老(ヒネ)た感じ(枯れ草のような、)よりも、

味わいが、甘い香りを伴うフルーティーな味と感じました。

個人的には、フルーツ感の強さに驚いています。

そのまま、古酒として熟成して甘みを増すというなら、

想像できないですね。

今後、期待しながら、壷詰めもしました。


さて、甕出しの27年太平43度(青い釣鐘型瓶)は、

甕に12年入れて、甕感が強かったので、出して5年以上なります。

やはり、出した当初の味より、甕香は落ち着き、

皆さん、「飲み易い」と言ってくれました。

甕香は、育て方もそれぞれですが、感じたとき、

あるいは、我慢できるギリギリの香りで、

先に甕から出して、瓶に移し、瓶熟で保管すると、

数年である程度は香りが和らぎます。

この件は、また、別で書きます。

味わいは、甕酒らしく、通常の太平よりも厚みがありました。

かえって、甕の雑味で若く感じるかもしれませんが、

香りはしばらく置いて、酸素に触れる(開く)と、

キャラメルのような甘い香りが立ってきました。

古酒感というのは、やはり、香りが開いてから、強く感じる部分もある。

昔、王宮の中のクースの話でも、

「時間を掛けて、舐めるように飲んで、味わってください」というのは、

「香りの変化を楽しむ飲み方」だと直感するのですが、

一方で、甕酒にある粗さを、和らげる手法だったのかもしれません。


「あしび」は26年古酒。

個人的には、シンプルな瓶熟成ですが、他と比較すると、

若干弱さ弱さを感じました。(40度でしたか?)

これも、香りはキャラメル様の甘い香りがあり、

バランスも良いので、私は好みでした。


メインの金城次郎ラベルですが、

この日の津波古酒造の開けの中では、一番、印象が薄かったかもしれません。

それでも、太平らしさはしっかりとしています。

アタックは、少し刺激があると感じました。

黒糖様の甘さ、チョコレートよの様な味わい。

あと5年置いておきたかったかな?


30度の琉球王は、30度には感じないしっかりとした風味を感じました。

やはり、太平も甘さはあるのですが、バニラ感より、

マツタケっぽいでしょうか?

そこにうっすらチョコのフレーバーがあります。

30度でも強い風味を感じるます。

杜氏の大城さんに聞きましたが、

30年近い古酒で、先代の杜氏の酒と説明した上で、

その頃の造りの話も聴かさていただきました。

本来の津波古の古酒感は、今回の酒の中では、

30度が、酒造所の理想の味を表現していると感じました。

今は44度まで販売しますから、本来の風味を表現できるのは、

まだまだ先だと思います。

でも、今回は30年近い酒ですから、いい酒飲んでいますが・・・。


最後に、津波古の源は、「アヒャー」と呼ぶタンクの酒です。

この酒は、パンチだけではなく、全てにパワフルです。

基本、金城次郎ラベルと同じ酒と、杜氏の大城さん。

香りと味わいでは、確実に兄弟だと感じます。

同じ系統ですが、感覚では、こちらの方が明るい味わい。

次郎ラベルは、落ち着いているように感じました。

熟成の波があって、現状の違いが出ているはずですが、

この2つの比較が今回の見所?味所?だったという感想です。


泡盛館の館長からの差し入れは今回、忠孝30年でした。

いつもありがとうございます。

忠孝の方がゲスト参加の時に、忠孝だったのも、

何かの巡り合わせだったと思いますね。

 
11月は、こんな感じでしょうか?

以上です。

12月は、メンバーを厳選して10人ほど、

私の家でのみましょうか?

秀ちゃんじゃなく、ウッチャン会で。  


Posted by 住職 at 06:41Comments(4)泡盛

2012年12月05日

古酒用原酒



産業まつり以降、古酒用の泡盛の話題を何度か聞いているのは、

泡盛にとって良い兆しだと思います。

写真の松藤3日麹、無割水が刺激になっていると感じるのですが、

皆さんの周りはどうですか?

この酒は、追加の注文も多く、11月に追加蒸留したとも聞きました。

コストパフォーマンスもよかったのですが、

味が印象的で、買った人も多かったようです。


古酒用と言えば、最近、正月蒸留の泡盛を見かけます。

わざわざ、年明け一番の酒が、なぜこんなに瓶詰めされているのか?

理由は幾つかあると思いますが、

1番の理由は、おめでたい。

2番目は、記念。

3番目は、寒いから出来が良い・・・

くらいのイメージでしょうか?

古酒の年度管理で話をすると、師走のこの時期の酒の方が、

1年違いで、よっぽど自慢になるかもしれません。

正月には、既に2年目の酒。

1ヵ月違いは、1年違い・・・飲まれるまでついて回ります。

酒造りに触れ、出来栄えを言うなら、

上述した臭さよりも、やはり出麹の状態を語るのが正しいと思います。

それからすると、もっと寒い時期の出麹の良かった酒を、

原酒で出してもらうほうか、粗濾過で造るほうが、

力のある酒になると思うのですが、どうでしょう。

私目線は、古酒化するのが遅い酒かもしれないので、

一概にはそうとも言えないか・・・。

ん~泡盛は難しい。

  


Posted by 住職 at 22:00Comments(1)泡盛

2012年12月04日

タイの話 続編



シャム南蛮と言っても、時代に幅があります。

600年も昔の、泡盛が伝わっていた頃のシャム南蛮甕は、

写真のような、新しく見える形でなく、

肩の張った洋梨を反対にしたような形で、

戦前の沖縄には、数多く存在したそうです。


写真の形は、比較的逆卵型に近いのですが、

力学的に、高熱で焼いたとき、熱による変形が少ない形として、

近年多い形です。







床上に置かれた形よりも、棚に置かれた形は、

時代が古いと思われますが、資料用として、

後で焼かれた甕かもしれません。


泡盛の関係でシャム南蛮の話をすると、甕の種類の話がでます。

主に色の話を中心に、熟成感の話まで発展します。

真っ黒の釉薬は、迫力はありますが、数が少ない。

濃い緑掛かった色の釉薬が比較的多く、写真のような薄い肌色様、

また、黄色掛かった色は少ない。

以前に、黄色掛かった釉薬の色が、

一番美味しいと聞いたことがあります。

私が考えるに、「色の付いた古酒が上位」と言われ、

古酒が珍重された時代があることを考えると、

一概に、黄色い釉薬で、焼きの弱そうな甕を、

美味しくなる甕と決めるのも、安易に思えます。

もしかすると、数百年の間、泡盛を育てながら、

古酒を飲み、仕次ぎすることで、甕が育ったとも考えられる。

いにしえの甕を見ながら、色んな事を考えるタイの旅でした。  


Posted by 住職 at 22:00Comments(2)酒器

2012年12月03日

タイの日本人町



タイに行くと、バンコク市内にある王宮関連施設は観光名所で知られています。

王宮の中には博物館もあり、日本から送られた日本刀も数多くありました。

日本との交流の深さが伺い知れます。

ガイドに聞くと、必ず出てくるのが「山田長政」という日本人。

ウィキペディアでは1590年頃から、タイで活躍した日本人とありました。



更に調べると、アユタヤの近くには、日本人町があり、

山田は、国王からの信頼も厚く、村の村長も務めていた人だとか・・・。

(写真は日本人町の資料館より)

村の人々は、「関ヶ原の合戦」の時代背景から、

日本で迫害を受けたキリシタンを含む人々。

軍の一員としても強かったようですが、

主に(日本との)貿易を生業としていたようです。



ここまでが、琉球泡盛の前振りというのは言いすぎですが、

その山田の時代から、遡ること300年。

1300年代暮れには、琉球の泡盛がタイから、

海路を通し伝わっていた!と言われています。

資料館年表にも、首里城をはじめ、泡盛などが掲載されていました。


因みに、資料館の甕泡盛(1升壷)は瑞泉でした。

タイ国内の資料としても、泡盛は交流の証として、

しっかり示されている事を知ると、嬉しく思いました。

  


Posted by 住職 at 22:00Comments(0)旅行

2012年12月03日

古酒の値段



資料を広げると、昔は古酒の流通価格があったようです。

売ってくれる古酒には相場があり、

300年古酒が3円とか、100円が1円とか、

個人の甕酒にも、売り買いの時に相場があったようです。

古酒造りに重要な種酒の入手が出来たのは有難い環境です。


昔の相場の話はさておき、

今でも、インターネットなどで、流通している古酒の価格は、

年数、度数、量、メーカー、希少性が大きく関わっています。

私の経験では、5万円以上の価格が付く商品は、ほとんどなく、

現況で売り買いされている商品は、人気商品でも、

4合瓶で5万円が上限だと思っています。

ロマネコンテなどの醸造酒が、数十万もすることを思えば、

安いと感じる泡盛ファンも多いのですが、やはり古酒の認識は、

世間では、まだまだ低いようです。


最近では、手に入りにくい古酒のネット流通も頻繁になりました。

自分の古酒の値段が気になるのは、どの時代も同じと思いますが、

相場を聞かれると、いまだに古酒の値段ほど難しいものは無い!と感じます。

自分が買う値段は比較的高いと思いますが、

相場となると、皆さん、高くあって欲しいと願う・・・。

思いと実際の値段は、確実に格差がありますから、

相場を尋ねるとき、その辺は覚悟ですね。

でも最近は、売られている商品そのものが、

相場価格を超えている商品が存在していますので、

投資価格というには、古酒市場は難しくなりつつあるかもしれません。


前述した、個人の甕酒についての相場は、

地元でもまだ低いと感じます。

しかし、味を確かめる方法がある分、

瓶酒よりも信用度の高い売り買いがあって当然。

今後は、甕酒の計り売りなども、流通に加わってくることが、

十分に考えられます。

その時の価格設定は、どうするんでしょうね?

私を加えてくれないでしょうか?

評価評を作り、明朗評価で価格を設定致します。(笑)

  


Posted by 住職 at 06:22Comments(2)泡盛