島武巳のミニシーサー
なんで作ったのかも分からないミニシーサーです。
注文だったのかも不明です。
コップか何かのプレゼントのお礼だったと記憶していますが、
その方は、早くにお亡くなりになりました。
手の平サイズのシーサーですが、遊び心満載ですね。
よく比較される國吉清尚さんは島武巳さんと仁王窯の兄弟弟子。
島武巳さんが先だったことも知られていますが、
2人の天才が同時に窯にいたことはなく、島さんが出てから國吉さんが入ったようです。
それでも、お互いの作風は認め合っていたようで、
個展にも顔を出したり、交流がありました。
國吉さんは、今月2日まで壺屋で個展をしていましたが、とにかく異端。
模様でも珊瑚を使ったり、タイルや硅石を表面にちりばめたり、
ウルトラマンやサイ(空手の道具)、男性器なども作っていました。
とにかく同じものは造らない!・・・行き詰ったのかもしれません・・・。
時には、釉薬も・・・晩年は白土の大きな作品もありました。
変わった作風には、ファンも「次回は何を作るのか?」と楽しみな作家さんで、
現代作家の最先端のような方でした。
一方、島さんは、「古窯方式」と言っていましたが、
「穴窯」で筒状の下から奥まで見通せる筒状の窯を使用し、
熱効率の良い、見た目より焼くのが難しい窯でした。
作品は、基本に忠実でしたが、酒器、花器、茶器が多く、
遊び心の作品はほとんど見ませんでした。
全体的に、土の粘りの限界と戦っているような作品も多く、
子供が造ったような作風ですが、高い技術が光っていました。
火入れも限界を求めて、10日焚くこともしばしば。
対照的な二人でしたが、それでも二人の作風は、比べてしまいます。
使っても見ても飽きないのが、共通点ですかね。
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