2024年04月28日
泡盛の澱
ワインの澱(オリ)の話は有名です。
「酒石」とも呼ばれ、ワインのダイヤモンドとも呼ばれる。
正体は、結晶化したカリウムやカルシウム。
ワインでは、タンニンなどの雑味成分も含まれます。
飲んでも身体に害はないものの、飲む前に横にして、デキャンタでは混入しないように配慮する。
一方、泡盛にも、稀に目に見える澱は発生します。
同じような結晶化した成分ですが、見た人はほとんどいません。
私は昔のニコニコ太郎や白百合に見たことがありますが、
最近では瓶が茶色なので、見えにくくなっています。
泡盛においても、澱が出るほどの熟成は、ある程度の条件が必要だと考えます。
蒸留時の条件が、澱の発生に大きく関係しているのは想像できます。
そして、発生している商品であれば、間違いなく熟成は進み香りも際立っている。
目に見える長期熟成の目印が澱なのです。
その他に、長く、貯蔵した甕の液面上部には、
油のようなものが甕壁に付着していた話があります。
あれは、高級脂肪酸。
油分でなんとも言えない香りがした!との話があります。
はがれると、澱となりえる成分です。
いずれも、長く熟成したクースにありがちな話で、古酒持ちが憧れるクースです。
泡盛の場合、澱は雑味成分扱いではなく、
一緒に攪拌しても飲みたい成分だと思いますね。
2024年04月27日
酒器などの容器
泡盛の酒器は、どの酒類よりも多い。泡盛好きなら誰もが周知です。
仕込み甕や古酒甕(2斗、1斗・・・)に始まり、仕次ぎで取り置きするウニヌティ。
入れる時の片口、タワカサー、チュワカサー、カラカラ、酒チューカー、
猪口、もっと小さなチブ小、お祝い用には嘉瓶、神様用のビンシー、渡名喜瓶、
出掛けに持っていく抱瓶、雑記のコップや徳利、ぐい吞・・・ざっと数えても、20種近くあります。
こんな酒、世界のどこを探しても無いと言い切れます。
天下のワインでも、せいぜい10種もあるかです。
それも、グラスがボルドーとブルゴーニュに分かれて、
広い地域で、味の違いが分かるように発展しているのみ。
その数が何を表すか?と考えた時、
一つはどれだけ生活に密着してきたか?だと思います。
更に、口にするまでの工程。
仕次ぎという文化と、香りを変化を楽しむ!
というクースの特徴が、これだけの酒器を生んでいます。
今では、酒器の一つ一つが、価値の高い骨董品となっているのに対し、
泡盛クース自体は、本島の価値が見いだせてない・・・。
残念です。
今一つ、文化の中心である泡盛クースに光を当てて、
泡盛クースの価値を見直さないといけません。
2024年04月26日
ワインの比較した泡盛の飲み方
先に書いた“開く”の工程。
ソムリエは、飲み頃を重視して、美味しさのピークでワインを提供します。
泡盛クースには足りない技術者です。
それに代わり、泡盛では提供する持ち主が、うるさいマナーを語る。
それが、古酒の文化を伸ばせない原因かもしれません。
何十年掛けて育て、良い熟成をした泡盛でも、飲み方の間違いがあれば大無しです。
提供主は、熱弁する・・・。
それが、めんどくさい!
泡盛に足りないもの!あるとすれば、ソムリエのような人。
このことは大きい短所だと思います。
すぐ飲んでもおいしい古酒!待てば何倍も美味しい。
伸びる香りは、それぞれの個性です。
そこを味わわず飲むのは、どんなに残念なことか?
泡盛業界では、直ぐに美味しい泡盛を仕上げるブレンダーの育成に取り組んでいます。
数年熟成した古酒をブレンドし、味を仕上げ商品化する。
ブレンダーにかかれば、味の魅力が増すのは間違いない。
しかし、泡盛クースはそもそもブレンドです。
仕次ぎには、必要な技術ですが、
飲む直前のピークの見分け、飲み頃の提供が、一番大事な要素では?
ワインに出来て、泡盛に出来ない事はない!
クースソムリエの育成が、今、一番急務だと考えるのは、私だけでしょうか?
良いクースがあるのに、飲み頃が分からない、飲み方が分からない!
それが、クースにとって一番不幸なことだと思います。
2024年04月26日
泡盛とポリフェノール 2 おわび
訂正!
ポリフェノールについて、何かも分からずに、文中に書いたことは、反省です。
コメントでの指摘があり、調べました。
泡盛については、ポリフェノールの様な作用のある血栓溶解酵素がワインの1.5倍あるということで、
ポリフェノールに違いない!との理解でした。
言い訳になりますが、ちなみに私もNETでの情報も多いので、間違いがあるかもしれません。
今回のようなご指摘は、ありがたく思います。
有難うございます。
https://www.toyo.ac.jp/link-toyo/life/polyphenol
ポリフェノールの情報は、大学HPの資料にもありました。
他にも、
https://www.japansake.or.jp/honkaku/healthy/healthy02.html
こんな資料がありました。
「酵素」についても、深くわからないのですが、
ポリフェノールが何かも分からず、書いたことは訂正します。
申し訳ありません。
もしかすると?大学の文中には、ポリフェノールが8000種類以上とあります。
植物由来の「苦み」や「渋み」とあります。
泡盛は米原料ですから、植物ですし、ポリフェノールが存在しないか?との思いもあります。
ポリフェノールについて、入っていないという理由が分からないので、
詳しい方がいれば、ご教授頂きたいと思います。
今後は、気を付けます。
2024年04月25日
泡盛とポリフェノール
泡盛にはワインの1.5倍のポリフェノールがある!
ワインでは、樽由来の渋み成分:タンニンなどが多いが、
泡盛は、抗酸化物質のアントシアニン(ポリフェノールの一種)を多く含むようです。
アントシアニンは紫色の天然色素で、ブルーベリーやナス、紫芋にも多く含まれる。
視力回復や肌の抗酸化などに優れ、血栓を溶かすとも言われます。
ワインではデキャンティングで空気に触れ、味が広がると、
タンニンなどの渋みがマスクされ、良い香りが際立つ。
香りの広がり、バランスも良くなる。
それが「香りが開く」という現象です。
一方、泡盛は空気に触れ、縮まっていた成分が空気に触れ緩むと、同じことが起き、
渋みやアルコールの刺激などがマスクされ、風味が広がる。
泡盛の場合は、アルコール度数が高いので、刺激が薄れるまで・・・となると、
ワインよりも時間が掛かるのは、当然だと思います。
そして、同じポリフェノールでも渋み等の風味が少ない。
主にアルコールによる刺激が「開く」のポイントだと言えそうです。
時間が掛かるのよ・・・。
2024年04月24日
ワインと泡盛の熟成
ワインは醸造直後に樽が使用されることが知られています。
貯蔵期間は白3年、赤5年程度の熟成(安いワインはもっと短い貯蔵)です。
何十年の樽熟成もあるようですが、やはり、温度や湿度の管理には注意が必要。
樽の素材はアメリカンオークやフレンチオークが中心で、大きさも様々。
ウイスキーと酷似しています。
味わいのバランスは、貯蔵時間と樽の大きさ・木の種類等によります。
では、樽貯蔵しないワインは無いのか?と考えますが、
ワインも酒だけで熟成する酒なので、もちろん存在します。
「アンオークトワイン」といい、コンクリートタンクやステンタンクで熟成され、瓶詰めされるようです。
樽のニュアンスを加えると、どうしても濃厚となるため、
ヘルシー食がトレンドとなった現代、樽を使用しないブドウ本来の味わいのワインも増えているそうです。
一方、泡盛の熟成と言えば、甕です。
ワインも樽では木質の風味+空気(酸素)が熟成に複雑さを与える。
泡盛も甕が同じような効果をもたらしますが、
ちょっとだけ、違和感があるのは「甕の呼吸」を語る人が多い。
ワインに由来する「呼吸」!・・・甕にもあるのか?
この件、甕に呼吸は、無いのでは?との説もあります。
私は甕の性質は、ある意味(ワインの)コンクリートタンクに近いと考えます。
木質の樽ほど色や香りが変化しない。
そもそも、意図的な変化を狙った容器ではない。
甕貯蔵の始まりは、単なる容器でしかなかったからです。
年月をかけ解明されましたが、
結果的に、甕は陶壁からの金属の流出で複雑さを増し、
更にその成分が触媒となって化学変化が加速し香りが伸びた。
結果は後で分かりました。
しかし、それは甕の呼吸が無い、「還元熟成」という言い方で、表現されています。
泡盛の熟成も、あくまで酸化熟成。
私もそう言いますが、甕の呼吸とは違う様に感じます。
一つは、仮に甕が呼吸すると、樽並みに量の欠減も多い!ということ。
度数(酒精)の欠減も否めません。
やはり、良い甕とは量が減らない甕と言われます。
つまり、還元熟成が良い!と言えそうです。
では、酸化熟成は?と言うと、
酒の成分中にある酸素や甕の上部にある空気からも酸化が進む。
そう考えても、いいと思います。
では、甕の「良し悪し」に量が減る話。これは何なのか?
甕の呼吸ではなく、甕の「漏れ」や「染み」の欠陥を疑います。
それが分かるのは、数か月、数年先。
そして、その責任を酒造所も甕の(製作者)陶工も取らない!
甕貯蔵文化の悪しき風習と言えそうです。
他にも、蓋のケースもあります。
これは、個人の管理上の場合。
アルコールは温度膨張します。
赤い液体の温度計がアルコールの温度膨張を利用した器具です。
甕詰めは蓋をするときに、上部の空気を圧縮します。
それが寒い時であれば、酒は縮んでいます。
夏には膨張し、上部の空気に更に圧が加わり、蓋の隙間から若干漏れが生ずる。
それを繰り返すと液体の欠減が起きる。
場合によっては、蓋が飛びます。
だから、蓋の上からセロハンでカバーをし、念を入れるのです。
話を熟成に戻すと、
泡盛もワインと同じく、飲む直前に空気に触れ、酸素を含み香りを増す。
その飲み頃を「(香りが)開く」と言います。
この言葉は、ワインに由来すると思います。
2024年04月23日
ワインの比較する泡盛
ブログ中、他の酒類と比較する事が多い泡盛ですが、1番多く比較出来る酒はやはりワインではないでしょうか。
私的には、酒では「泡盛・クース」が世界一と思っています。
でも嗜好品は個人の好みです。また、売上げ等の数字では、泡盛は供給量が他と比較して劣るのでどうしようもない。
視点を変え、酒の専門的な知見からですと、泡盛のポテンシャルは高い。
この件は、最後にまとめで書こうと思います。
さて、泡盛は分類すると「蒸留酒」です。
蒸留酒では、泡盛と同じく「エイジング(熟成)」が品質の基準となるウイスキーが、
比較対象になりそうですがそうではない。
樽の品質が大きく影響するウイスキーでは、酒独自の変化が分かりにくく、泡盛との比較にはなり難い。
どちらかと言えば、酒だけの変化を大きく感じる醸造酒のワインが比較しやすい。
ブログ中では、特に「テーブルワイン」と「高級ワイン」の違いを、
「泡盛」と「古酒(クース)」 にたとえています。
味わう直前に香りの変化が大きい。
飲む前の準備にデキャンタージュしますが、クースではカラカラなど入れます。
香りの立ち方がワインと似ています。
私の所属する琉球泡盛倶楽部には、ワインのソムリエも何人か居て、
飲み方を専門に話せる識者が多いのも自慢です。
2024年04月21日
クースの評価
先日、個人の持つクースについての事を書きました。
今更で、掘り下げていきたいと思いますが、
自分的には、このブログでも「泡盛」と「古酒」は違う!と書いてきました。
古酒の中でも、クースについてはまた違うと思うのです。
沖縄の方言である「クース」は、より文化的に深い意味を感じます。
そういう意味では、分かりやすく言えば、個人の酒をクースと呼びそうです。
細かく言えば、酒造所にも個人・代表の考えで古酒を造っている商品があります。
それもクースと呼ぶのか?
あるいは、売られたままの瓶の酒もその部類なのか?
いろいろ、論議ははありますが、
酒造所の大量販売される商品、3年~10年・・・までは古酒で、
それが、個人で購入されると、または新酒でも3年以上寝かされると、
クースと位置付けるという様な・・・・
まだ、はっきりしない点はありますが、私の考えでは、そんな分け方をした方が、
区別出来ていいと考えます。
これは、提案ですので、ご意見があればコメント下さい。
2024年04月20日
第4回 泡盛仕次古酒・秘蔵酒コンクール
先日の日曜日、写真のコンクール結果の感謝状贈呈と講演会がありました。
結果は、沖縄国税HPに掲載しています。
講演の内容も、国税HPからYouTubeへの掲載がリンクしています。
なぜ、感謝状かというと、クース造りの文化継承に感謝している!という意味あいです。
国税が、沖縄の地酒の文化を理解し、個人のクース造りが泡盛の文化を支えている事!
それを、応援していることは、素晴らしいと思います。
3部門あり、対象酒の条件も細かく分かれ、苦労したと思いますが、
納得の仕分けです。
泡盛鑑評会でには無い個人の酒造りと技術。
酒造所は、ブレンドを行っても、ラベルには表示していませんし、
酒造所の酒造り以上に、深い仕次ぎの技術は、
個人の失敗の連続から、生まれた技術である!その事を分かってないと出来ない。
個人レベルでは、世に出ない酒も、クースの技術も、
掘り起こしてくれる切っ掛けになります。
まだまだ、古酒持ちはたくさんいますが、
自慢すると酒好きが飲みに来る!という事を恐れ、出せない!と考える人も多く、
かなりの名酒が眠っていると思いますので、是非、継続して頂きたいと思います。
2024年04月18日
沖縄そば「いち藤」
今帰仁の「いち藤」です。
開店して2年位でしょうか?
前に行った時より、美味しくなって、客も増えていました。
今帰仁から、本部に向かう道沿いには、「道のそば」というそば屋もありましたが、
そこは、おばあちゃんの具合が悪く、最近は開いてないと聞きました。
(結構、家庭の味的でよかったのですが・・・)
写真のいち藤は、やくば近くで、駐車場も隣。
昼時間は結構いっぱいしていました。
駐車場でなかなか動かない団体(10人くらい)に、「車、出しますか?」と聞くと、
無反応!
顔を見ながら、もう一度聞くと、「コリアン!」との返事。
日本語分かりませ~ん!との返事?
先に店に入ると、10人分の席を急ぎで準備していました。
食券の説明も大変そう。。。
ウチらは、先に食べて帰りました。
バイバイ!は通じた・・・。
NETで分かると、情報は早いですね~。
2024年04月17日
泡波 限定
来年は私も還暦です。
早いもので、平成25年の「ククントゥグンジュウ」から、12年も経ちます。
その時の同級生(巳年)の酒で、泡波に限定酒がありました。
珍しいので、掲載します。
裏には、巳年の記念ラベルがあります。
2合瓶ですが、12年も経つとかなりおいしそうです。
皆の造ってほしい・・・・。
2024年04月16日
クースの味 4
前回は米由来の油分が、クースの風味に与える影響の話をしました。
クースの風味に影響が大きいのは、油分。
濾過の件を書きましたが、油分はろ過だけではありません。
製麹(黒麹)の発酵工程から、モロミの仕込み工程、蒸留機も影響するはずです。
例えば、3日麹になると、油分は増します。
その分クセが多いとも聞きます。
仕込みでは、冬と夏で時間も違うので、発酵のバランスも微妙に違う。
当然、成分にも違いが出るから、味にムラが起きる。
酒造所が、半年~1年置くのは、蒸留直後のガス臭を抜く為とも言いますが、
味の平準化の目的もあるはずです。
蒸留機も横と縦で違うし、カット(蒸留終わり)のタイミングも影響します。
油分は、すべての工程に左右され、風味が微妙に変わります。
それが、銘柄の違いであったりするのです。
例を挙げると、同じ43度でもピークに差は生じます。
どこどこの酒は、風味の変化が早く感じる!とか、
あの酒造所は、男酒で飲みにくい・・・クース感を感じるのは遅い・・・とか。
(その証拠に、各酒造所、古酒の年数が違って販売されている)
私的には、育ちが早い酒は、ピークも早く、手入れも早くしないといけない!と感じています。
この様に、クースの知識は、深いのです。
風味の複雑さは、甕の作用にもあります。
甕貯蔵では、クース感はより大きいものになる・・・。
古酒の難しさは、改めて勉強しないと、絶対に分かりません。
2024年04月15日
クースの味 3
回り道をしましたが、本題に入ります。
前述した、「クースの難しさ!」を前置きして、
クースの味について、書きたいと思います。
30度でも、古酒感、特に香りや味わいがクースと感じるものがあります。
43度のクースですと余計に感じる。
でも、一般酒では、クースの時の味の違いが分かれる!
という話に戻って、書きたいと思います。
43度の高い度数となれば余計・・・。
それは、ろ過によるものでは?
この辺は、既に分かっている人がいます。
前回、複雑か?単純か?と書きましたが、
クースの代表的な特徴、香りの部分でいうと、空気に触れさせても(開かせても)、
香りの変化が少ない酒がはあります。
ちょっと残念なクースです。
開くと、かなり香りに変化があるクースとそうでないクースに分かれる。
比較すると、満足感が全然変わります。
何が違うのか?
上述した油、油分による!という事は否めません。
ブログ内で何度も出ている米油(高級脂肪酸)。
瓶詰め前の濾過は、その量を軽減します。
その代わり、飲み易くなる。
肉と一緒です。
脂っこいとおいしいけど、量が勧まない。
酒造所は、匂いの原因でもある米油を適当に調整することで、飲み易くしています。
(ロックで飲むと白濁するので、クレームの対策にもなる)
勿論、すべて取り除くわけではないですが、具合による。
高級脂肪酸というクースの香り成分の正体は油。
米由来の油です。
油は空気に触れ酸化しますが、他の植物油と比較すると、米油はかなり酸化が遅い。
5倍以上に時間を要す!となっています。
香りも、一般的な植物油の様に、刺激臭は発生し難い。
その油が時間を掛け、分解・結合し、変化してクースの香りを演出します。
加えて、味成分にもなり、味にも大きく影響しています。
クースは液体の分子結合で粘りも出てます。
後味の長さも影響します。
油が無いと、アルコールの変化で、角が無くなり、
甘さだけが際立ちます。
油が無いと、単純ですっきりした甘さが際立つクースとなる。
香りは、おとなし目が多い。
一方で、無濾過・粗ろ過系は、油分が複雑な変化をもたらすため、
複雑な味(苦み・辛みある)に加え、甘さもあり、後味も長いものとなる。
一番はろ過に影響されるかも?という予測ですが、
それなら、60年代のろ過技術の無かったころの酒は、すべて良いク^スになっているか?
と言えば、熟成も過ぎると、風味が軽くなり、ピークを過ぎた・・・となります。
今残る50年以上の酒は、仕次ぎをしてないと、ピークを過ぎたクースとなっている可能性が高い・・・
という訳です。
2024年04月14日
クースの味 2
クースの味について、大きく2つある事に気づいている方いると思います。
ざっくり言うと、複雑か?単純か?です。
酒税法上、クースとは「泡盛」の場合、全量が3年以上の酒令である事ですが、
その事はあくまで、法律上。
泡盛通は、やはりクースとはしっかりクース香の立つ酒!及び、
その酒質を持つ熟成酒を考えると思うのです。
例えば、どこかの減圧の25度が30年経っていても、
それは、良い古酒かと期待できるか?は、私は大きく期待しない。
ある程度、想像できるから。
そういう意味では、クースは定し難い。
単に酒税法上だと、確かにクースです!
が、これがクースです!と自慢すれば、その人が恥をかく事も想像できる。
クースはそれくらい難しいもので、ちゃんと学ばなければ、
文化に傷がつく。
もう少し、続けます・・・。
2024年04月13日
クースマイスター
泡盛とクースの違いは、テーブルワインと高級ワインの違い。
前にも書きましたが、価値の違いを知るために、飲み方も違います。
また、ワインでは提供する側も、ソムリエがデキャンティングなどをして、
香りの立つタイミングで提供します。
つまり、飲む為の最高のコンディションを演出できるプロがいるのです。
泡盛のクースには、その人が居ない。
私は、その飲むまでのマナー、飲み方など話せる「クースマイスター」を名乗っていますが、
泡盛マイスターとの違いは、大きくはそのクースの良さの引き出しが出来るか?だと思っています。
「泡盛」は、出来立てで、テーブルワインのようなもの。
マイスター協会は、クースの勉強はしない!と言い、クースの奥深さを放棄しました。
その時、クースを勉強できなければ、意味が無い!と会を離れた人がかなりいます。
私もその一人ですが、泡盛にとって大事なのは、
クースの価値を教え、育て、文化を伝えることだと思っています。