2023年12月31日
酒税の軽減措置について
泡盛の酒税軽減措置については、今一ピンとこないが、
現状から、どんな内容かを考えてみたい。
今の酒税については、国税のHPから、
https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/consumption/d08.htm
となっている。
蒸留酒については、21度を基準に1klあたり20万円の税金である。
1000リットルが1キロリットルlなので、1000÷0.72(4合瓶)=1389本
4合瓶だと、1キロリットルで1389本とれる。
20万を割ると、144円が税金となる。
泡盛だと、一般酒30度4合瓶、1本あたり約210円が税金という事。
それが、35%の軽減を受けているので、137円となり73円も安くなっている。
原酒の47度の1升瓶とすると、
1キロから、1,8リットルで556本となる。
税金は、基本の20万円に度数分の27万が度数上乗せ分で、47万円。
47万÷556=845円
845円の35%が軽減なので、295円の軽減となる。
https://www.asahi.com/articles/ASPD26JFNPCYULFA03J.html
単純に、現行3000円の原酒は、軽減措置がなくなると約3300円という事になる。
しかし、そんな単純なものではない。
酒の価格には、製造コストに加え、経営上の経費が乗っている。
売り上げ本数が落ちると、1本あたりの経費分が乗る。
値上げに伴い、売り上げが3割減ると経費は1.5倍載せないと、経営が成り立たない。
ので、500円の値上げを余儀なくされる。
更に、今年の5月に制定された租税措置の軽減関連がある。
https://www.nta.go.jp/taxes/sake/sozei/pdf/01.pdf
受けている租税措置の軽減も、5年を目処に撤廃と聞いた。
恐らく、10年後には現行の原酒3000円の商品が4000円を超えると予想する。
その時の古酒の価格、貯蔵コストを乗せた古酒は、どれくらいの値段なのだろう?
想像がつかない・・・。
2023年12月30日
酒税の軽減
1972年、沖縄は本土復帰があり、沖縄振興特別措置法が制定施行された。
インフラ整備などの公共工事では、本土に比べ国の補助率が大きく、現在もその状況は続いている。
まだまだ、遅れている!という事です。
酒類に関しても、オリオンビールを初め、県内製造のお酒は税の軽減措置がなされており、
現在でも継続中です。
それが、去年の復帰50年を機に、酒類の軽減措置はなくそう!という動きになっている。
その理由としては、いくつか理由はあります。
大小の酒造所の利益に格差はあるが、業界としては利益が出ている!という認識なんでしょうね。
オリオンビールなどは、ホテルなども建てましたが、
今後の利益を踏まえてか?アサヒの傘下になりました。(動きを察知してか?)
ある酒造所では、創設者の相続税が多額となったことも公表されました。
繰り返しますが、利益は大小様々です・・・が、
業界としては軽減措置で経営が安定してきた!という認識なんでしょう。
来年度からは、泡盛業界も規模を3つに分け、
大規模な酒造所には、軽減率が25%をなります。
中規模を30%にするなど、段階的に引き下げ、32年には廃止する!という措置です。
小規模な酒造所については、当面維持となっていますが、
同じく32年には全廃が決まりました。
10年後には、泡盛は全部が酒税軽減が無くなります。
続く・・・。
2023年12月29日
実家の古酒
写真は、「仕次ぎの日」となった9月4日(古酒の日)のポスターです。
私の実家においてある酒甕ですが、萬座43度を入れて20年以上になります。
2斗甕なので、酒を入れると50kg以上あり移動にも大変です。
島武巳の2斗甕ですから、いやらしい話、購入価格がン十万です。
酒は10年古酒を種に新酒を入れました。
甕は酒甕の作りで肉厚ですが、焼きが弱めで表面の艶も控えめ。
内部も赤い事はないのですが、土臭さ等、熟成感が心配でした。
その分、萬座の粗ろ過を入れ甕負けしないよう仕込みました。
案の定、10年ほど前には少し土臭さもありましたが、
辛抱して香りの変化を待った甲斐があり、
写真を撮った時には、まろやかになり、甘い香りも放っていました。
2023年12月28日
名前の由来 2
泡盛n名前の由来は、泡を盛って度数を計ったという泡説が有力とされる。
それに異論を唱えたのが伊波普猷氏で、原料の粟が名前の由来だとしている。
琉球時代は米が少なく、王府からの支給(泡盛製造が官職で、原料を政府が支給)にも粟があり、
それが名前の由来ではないか?と唱えている。
2つの説に加え、インドの古語で酒を「アームイ」と呼んだ語源説もあったのだが、
その説は薄いとされている。
一方、泡盛の名前自体は、薩摩が命名したという話がある。
薩摩支配時代、政府献上品目に、「琉球酒」や「南蛮酒」「焼酎」を使っていた時代があり、
しばらくして、酒粕の焼酎が蒸留酒で現れ、区別するために、
泡盛の名前が使われるようになった。
正式に泡盛となったのは、薩摩が公用で使ったのが始めとされる話がある。
調べると、もっと面白い話が出そうですね。
2023年12月27日
第4回仕次ぎコンクール
泡盛の文化を伝えるため、行われていた仕次ぎコンクールが、再開いたします。
応募の要領が、沖縄国税のHPに掲載されました。
https://www.nta.go.jp/about/organization/okinawa/sake/shitugi/r5_contest/index.htm
締め切りは、年明け1月19日
時間もないので、取り急ぎ、掲載いたします。
https://www.nta.go.jp/about/organization/okinawa/sake/shitugi/pdf/12231106_01.pdf
2023年12月26日
名前の由来 1
産業まつりの写真です。
バイオジェットのブースですが、今年は黒麹菌「琉古株」の酒が大人気でした。
結構飲み易く、度数も高かったので泡盛ファンから注目されていました。
今更で、表題の話ですが、
東恩納寛淳氏の泡説と、伊波普猷の粟原料説
この2つの説が、泡盛の名前の由来として、かなりの信ぴょう性!という話ですが、
どっちもどっちなので、皆さんにも考えてもらいたいと思います。
まずは、泡説ですが、
泡を盛って、酒の度数を計る話・・・。
少量の水に、酒を注ぎ、泡立つ様子で度数を確認したという品質確認は存在したようです。
そのやり方を繰り返すことで、度数が徐々に薄まります。
泡盛立ち具合が、度数の目安となったことから、
度数計の無いころの手法だっとそうで、記録にもあるそうです。
1980年代になり、泡無し酵母の出現とともに、醪の泡立ちで度数の目安になる事が無くなり、
泡説も薄れてきた・・・様な話でしたが、
基本、時代が違います。
泡盛の名前は、1600年代にはついていたようで、
その頃からの度数の計測法が、「名前の由来」と言うのは、
信頼できるような・・・。
2023年12月25日
伊是名
新宿で伊是名島を置いているファミマがある!という新聞記事を読んで、
嬉しくなったのは私だけでしょうか?
伊是名出身の店長が、ふるさとの応援をしている記事に感動しましたが、
どれくらい売れているんだろうか?
気になりました。
伊是名島は、5年古酒ベース30度で甘い風味が出ています。
結構飲み易く、25年ほど前、ある方と2人で居酒屋で7本飲んだ覚えがあります。
それから、店を変え2本。
気づけば、1人で1升以上飲んでいました。(若かったな~)
常盤は同酒造所の代表銘柄で一般酒の30度。
コゲ感があり、ファンが多い印象。
飲み比べしてもいいですよね。
2023年12月21日
産業まつり2023
今年の産業まつり関係の新聞記事です。
泡盛コーナーに、色んな酒が並んできていますが、目立つのはウイスキー。
「まさひろ」や「新里」などが、本格的にウイスキーに挑んでいます。
蒸留機も銅のポットスチルを購入する!との話もあり、
ウイスキーの味をこれからも追及するような動きですね。
ウイスキーの他にも、芋の焼酎やラム酒などがあり、
各メーカー新商品の開発に励んでいますが、
本来の泡盛の味が落ちないように願うばかりです。
2023年12月19日
時雨24年
本日の新聞に、時雨(識名酒造)の24年古酒の記事が掲載された。
時雨といえば、早くに黒糖酵母を取り入れた識名酒造の代表銘柄。
24年は、使用する酵母が、何とも微妙な時期ですが、
どの酵母なのでしょうか?
興味はあります。
2023年12月19日
オークション
泡盛のオークションが行われた記事です。
飲む酒というより、コレクション的な希少価値が高い古酒が並んだようですが、
やはり、酒ですので、飲んでもらいたい・・・。
私の持っているものも、ブログでのオークションしましょうかね?
45度の酒などは、価値は高いと思いますが、
飲んでも、飲みごろだと思います。
2023年12月16日
泡盛の条件
泡盛の条件といえば、米原料、黒麹菌の使用、全麹仕込みの3つです。
最近は原料のタイ米だけでなく、本土米や島米を使ったり、
黒麹もいろんな品種やブレンドを使用したり、
また、一番多いのは、香りに影響する酵母菌の多様化が見られ、
風味のバリエーションも増えました。
結果、泡盛のイメージがかなり変わったのは良い事だと思います。
その他には、製麴機や蒸留機、濾過機など機器の発達もあり、
昔の泡盛の臭い!飲みにくいイメージはかなり薄れたと思います。
時代の流れと言わざるを得ませんが、
私は個人の家々に家宝として寝ている熟成古酒を思えば、
基本の蔵の味は変わって欲しくないと願っています。
そこは、ベースで守りつつ、開発にも幅を持たせてもしいのですが、
欲張りでしょうか?
例えば、ビールのドイツの純粋令などは、
麦とホップのみの原料として、16世紀から守られており、
世界中のビール産業に影響を与えています。
各酒造所のベースの味、特徴は泡盛純粋令みたいなもので、
守ってほしいのですが、時代逆行ですかね。
伝統の味は守ってもらいたい…と思うのですが、古いでしょうか?
2023年12月15日
矢沢永吉
矢沢永吉こと永ちゃんが、木曜に日本武道館150回記念公演を迎えます。
芸能活動50年を超え、630曲を超える歌を出しているのは、正にレジェンドです。
武道館のコンサート回数では、堂々の1位です。
ちなみに、2位(125回)が松田聖子さんなんですね。
600を超える曲の中には、酒の歌も数多い。
私の好きな「バーボン人生」をはじめ、
「ウイスキーコーク」や「ドライマティーニ」はカクテル名の曲。
「絹のドレス」などは酒場の歌で印象的な歌い出し。
好んで歌ってますが、永ちゃんも74歳なので、
今後の活動が気になるところです。
今年も明日16日(土)の151回公演に行ってきま〜す
2023年12月14日
泡盛の香り
写真は産業まつりのウイスキーのもの。
那覇の久米仙。
泡盛の香りにソトロンを感じた話は、聞いたことが無い人も多い。
私の考えでは、長期熟成の甘い香りは、ソトロンでないかと感じていますが、
未だ、この事は、マイスター講座の杵鞭氏以外に言う人は表れていない。
ソトロンは、キャラメルフラノンとも呼ばれ、砂糖を焦がしたよう風味がある。
清酒については、酒類総合研究所の文献で、長期熟成酒にソトロンが確認できたようである。
https://www.nrib.go.jp/data/kouen/pdf/38kou7.pdf
同じ米原料の酒なら、泡盛に出てもおかしくないと思います・・・がどうでしょう?
2023年12月13日
日本の古酒蔵
新会社「日本の古酒蔵」が設立した。
泡盛では、金武の松藤が参画している。
兵庫県に古酒蔵だけを開設し、酒造所より酒を購入し貯蔵を経て瓶詰め出荷する。
全国の酒造所をめぐり、参画する酒造所を探したのがすごい。
酒類藏合研究所が数年前から計画する清酒の古酒についても、
ある程度の見込みが立った形です。
https://www.projectdesign.jp/articles/news/d4caa7b5-07e3-4a1d-827d-fd9b675001bb
https://www.projectdesign.jp/202008/venture-co-creation2/008156.php
清酒の古酒と比較すると、泡盛は色が変化するわけでもなく、
熟成感が感じられるもの遅いと思うが、
古の酒の文化としては、国内でも貴重な酒類だと思う。
今後、泡盛への関心が増し、販売量が増えることを期待する。
2023年12月11日
お湯割り
写真は、清酒になりましたが、お湯割りの件です。
朝夕すっかり、寒くなりまして、お湯割りの時期になりました。
私はお湯割りは苦手ですが、勉強すると、飲めるかも・・・です。
昔の人は、お湯割りも多かった・・・という話には、裏があって、
濾過の技術が低かった時代、酒には油分が多く、
開封して、キャップに酒を取り、お神酒の様に撒いてた・・・という話も聞きます。
あれは、浮いている油を取っている。または、酸化した油が香りを悪くしている等などの理由です。
濾過が進んだ今では、ほとんど見なくなりましたが、
お湯割りでは、その油も溶けてなくなるので、
飲み易かったかもしれません。
お湯割りの勉強とは、やはり温度です。
グラスに注ぐときの、お湯が先か、酒が先か?という話もありましたが、
あれも温度が関係しています。
常温では、アルコールの比重が軽いので、先に酒を入れておくと、
水を入れたとき、酒が上に上がり混ざりが良い・・・。
でも、お湯になると、水も比重が軽くなる・・・。
30度の酒ではほぼ一緒となり、お湯が先であればグラスを温め、
混ざりやすくなります。
それよりも重要なのは、お湯割りの温度です。
出来上がり温度で、40度~45度だと、沸騰しているお湯は温度が高すぎる。
5 : 5 のお湯割りだと、80度くらいが適当だと言われています。
あまり熱いとアルコールが飛び、むせる!
そういう理由で嫌う人(私も)もいますが、
温度が50度以上になると、アルコールがより飛びやすくなります。
混ぜたところで温度50度以下・・・。絶妙な技術なんです。
お湯割り造りにも、技術がありそうですね。