2008年10月31日
vin de garde とは、
「ソムリエ」という漫画の一説です。
泡盛にもあるクース用の意味のワイン用語・・・。
ワインでは「ヴァン・ド・ギャルド」と呼ぶようです。
(vin de garde は、フランス語で、 「熟成しておいしくなるワイン」という意味。)
やはり、厚みのあるワインがエイジング効果で熟成し、まろやかになるところに目を付け、
はじめから作られたワインなんでしょう。
まさにクース用ですね。
泡盛の世界でも、今では飲みやすく変化したのですが、又、クースに目を向け逆戻り。
昔は、原料も支給、酒も効率よく造り、濾過も無く造られた泡盛ですが、
現代では、減圧蒸留や酵母の工夫など、飲みやすく変化して、
昔ながらのクース用からは、掛け離れた泡盛も多い・・・。
あらためて、「古酒造り用」の表示がされたのは、まさに温故知新ですね。
さて、ここ数年で泡盛に又注目が集まれば・・・期待!!
2008年10月30日
琉球泡盛倶楽部の設立
沖縄の伝統である琉球泡盛全般、古酒(クース)及び泡盛にかかわる文化についての知識を深め、
素晴らしい酒を尊び慈しんできた先人の心を継承し、後世へ伝えていく事を目的に「琉球泡盛倶楽部」を設立します。
私も参加しています。
この倶楽部の目的では、あえて泡盛と古酒(クース)を分けています。
泡盛の文化と、クースの文化は違う。
昔、琉球王朝や上流階級に受け継がれていたクース造りの文化が、
今では一般的な趣味として広がりつつあります。
でもクース造りは、奥が深い。
数百年受け継がれる文化なんですから・・・
来年春の設立総会に向け、呼び掛けをしています。
興味のある方、これから泡盛を学びたい方はごコメントください。
「琉球泡盛倶楽部」創立報告会
期日:11月2日(日)午後2時〜5時
場所:沖縄県建設会館(浦添市牧港5丁目6-8)
会費:3千円(懇親会費含む)
【式次第(予定)】
○ 琉球泡盛倶楽部設立主旨説明(約20分)
○ 仲村征幸氏トークショー「泡盛今昔」(約40分)
○ 懇親会(約1時間)
2008年10月29日
ステンレスタンク
産業祭で、もう一カ所、ステンレスタンクの販売が行われていました。
北谷町の北谷厨房設備。
90リットル(5斗)ですが、4万は安いですね。
横型の30リットルもおもしろい作りです。
展示品は、金具が真鍮だったり、プラスティックだったりと、酒質に不安な部品ですが、
注文で取り替えると言っていました。
(この部品を見たら、不安・・・)
古酒樽の400リットルは大型タンクです。
古酒樽の名前は、特許取得品で、自動熟成のシステムが組み込まれた商品。
値段が格段に高くなってました。
泡盛の熟成技術が、個人レベルになっているのを感じる商品です。
今後、この手の商品の進化が楽しみですね。
2008年10月28日
日の目を見ない泡盛
日の目を見ないクースへ感謝したことがありますか?
泡盛の歴史500年余の内で、美味しく飲まれたクースがどれほどの割合か考えたとき、
かなりの量の泡盛(クース)が、飲まれずに処分されたと考えられます。
失敗したクース!・・・とされて、口にされなかったクースや料理酒に使われたのを考えると、悲しくなるんです。
そんな日の目を見なかったクースに感謝しながら、美味しいクースを飲むことができたら、
素晴らしいとは思いませんか?・・・どうでしょう。。
・・・・なんて考えたりして・・・
以前にも、出来の悪いクースの話をしたことがあります。
いみじくも、11月1日は、「泡盛の日」。
今回は土日なので泡盛鑑評会の発表も4日(火)となりました。
鑑評会の評価方は、悪い香りや味の減点方式。
悪いとされる泡盛の評価も、人間がする事。泡盛側には、「勝手に造って評価するな!」かもしれません・・・。
どんな一般酒でも、クースでも、美味しい泡盛には感謝しますが、
美味しくなくて日の目を見なかった出来の悪かったクースまで感謝したいですね。。
そんなクースに感謝するのも、この「泡盛の日」の心掛けとしたいものです。
クース造りに、失敗は付きもの。
戦後に個人の趣味として広がってきたクース造りは、誰もが失敗の繰り返しでした。
現実に私も、何斗か失敗しています。(とはいえ、捨ててはいませんよ。)
失敗と言うには早いかも知れませんが、甕から漏って無くなった酒は、飲みようもない・・・
天使の取り分のような泡盛も含め、日の目を見なかった泡盛の一部です。。
これにも感謝しながら、飲んでますよ・・・。
2008年10月27日
ビール
ビールの新商品の試飲は、いつも嫁さんと一緒です。
女性の方が鋭い感覚で香りを捉えて、この日も楽しい試飲でした。
ところで、ビールの缶の形状ですが、上下の隅が取られています。
上は、強度を増すために、段々が加工されていますが、
この工夫に気付いていますか?
おそらく、画期的な構造改革(政治か!)です。
天板のアルミ板は口の部分の構造上、アルミが厚くなっています。
この部分の面積を減らし、アルミ材の減量に成功した工夫なんです。
角のある缶と比べると、年間で数十万トンの材料代が浮くはずです。
コスト削減とエコを同時に行った最高の工夫ですが、
もっと宣伝してもらいたいですね。。
2008年10月26日
2008沖縄の産業祭 19
3日間の産業祭を終え、ブログのレポートも楽しんで頂けましたでしょうか?
去年もこの時期に、細かな記事を載せてアクセス記録(1000件以上)をつくりましたが、
今年は更に記録路更新し1300件となりました。
ありがとう御座います。
さて、産業祭総評です。
ブログの趣旨に添って泡盛関連でマイナーなレポートばかりとなりましたが、
趣味のある方からは、高評頂いているようです。(恐縮)
今年の傾向としては、文中にもありましたように、
ブーム下火か、経済的影響か?・・・酒の売り上げ下降をたどる中、
我が泡盛業界も、リキュールや焼酎の開発に商売を広げた気がしました。(淋)
来年になれば、もっとはっきりすると思いますが、
梅酒などは、中央の流行りなので、ブーム的な流れとも感じつつ、
やはり本流の古酒の極めが進めば・・・と期待してる処です。
その古酒道につながる原酒商品や、タンクの開発などは、
これまでとは変わった一面でした。
来年、それらが泡盛のコーナーで話題となっていれば、新酒の売り上げも保てる!と確信します。
泡盛は焼酎とは違う・・・他の乙種との違いを押し出し、泡盛のブランド化を進める方法を考える・・・
最大のテーマですよ。
頑張ろ~!!!
2008年10月26日
2008沖縄の産業祭 18
北谷町のコーナーではなく、サブグランドの工業製品コーナーから、津嘉山ステンレスです。
泡盛のタンクが紹介されていました。
使い勝手の良い1斗タンクが、4万~6万円で購入できます。
ただ、1斗では有名処の作家物甕と値段が変わらず、どうしてもあちらと比較します。
タンクの魅力は、甕の場所に3倍の貯蔵。
2斗から3斗の実用に良い商品が有れば更に注目度が高そうです。。
商品のバリエーションは以下。
容量はすべて20リットル程度で、1斗以上は入ります。
値段の違いは、蓋の構造や胴体の加工法の違い。
一番安い商品は、蝶番(ちょうつがい)がなく、取り外せる蓋。
比べて、蓋がクルリとつながった構造は、手間が掛かっています。
鍵付きにできる構造の工夫や、締め付け金具もボタンを押して開ける特殊製品を使用。
子供が勝手に開けられません・・との説明でした。
一番高い商品は、本体隅の部分に注目すれば解りますが、
隅の加工が、一体化したきれいな仕上がり。。
小さな段差が有りません。
いずれも、口には実績のあるシリコンが使用され、価格のリーズナブルさが売りでした。
2番目3番目の商品には、勺もついて、中に落として置いても使えるステン製でした。(ちょっと魅力)
以前から、県下酒造所の大型泡盛タンクの製造で実績のある「津嘉山ステンレス」
最近では、断水もなく新築住宅にタンクの需要も減っており、住宅タンクの激減から受注も減少気味と聞きます。
しかし、個人の泡盛タンク(小型)はもっと早く手掛けて欲しかった・・・。
私的には、津嘉山さんには10年前にしてもしかった・・・との感想です。
実は、10年前に相談したことがありまして、「個人の小さなタンクは作ってません」と、
キッパリ断られたんです。
その後、津嘉山さんの紹介で、藤ステンレスさんとの付き合いが続いています。
わたしが、この産業祭で注目した商品の3つの内の1つは、このタンクです。
店舗用でも、扱いやすいリーズナブルな価格の容器。
甕では扱い難い泡盛は、瓶は場所を取るし・・・
タンクはこれから注目アップの、泡盛販売攻略のアイテムですよ。
実は私も4号タンク(150リットル)制作中です。
2008年10月26日
2008沖縄の産業祭 17
泡盛紹介ですが、市町村コーナーから、金武町の崎山酒造です。
皆さん良く知っていて、赤松藤の酵母の原酒44度は直ぐに売り切れていました。
1000円という価格ですが、コレも祭価格にしては少し高めかな~。
でも珍しい物好きの沖縄県人に取っては、即買いの商品だったんでしょう・・・
崎山さん・・・早く例の商品もデビューさせて下さい。。
Posted by 住職 at
10:00
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2008年10月26日
2008沖縄の産業祭 16
こちらは、市町村のコーナーから、人気商品を紹介します。
久米島町のかまぼこは、700円の高級品ですが、
島から空輸して並ぶや否や、即完売の人気かまぼこ。
2日目は、試食も無かった・・・みたいな・・・
こちらは、KUMEソーダ・・・?
イエソーダのパクリ?・・・と思って、飲んでみると、海洋深層水使用のこだわり商品。
伊江島の松本さん(中小企業の共同コーナー)に聞くと、
ソーダでは、向こうが早い商品ですよ!・・・と、驚きのコメントでした。
うるま市からは、「はんたばる」の泰石酒造。
泡盛混和酒や日本酒もありました。
社長も自ら売り場に出られて販売していました。。
先月は見学でお世話になりましたし、今度は清酒の製造の見学をお願い致します・・・。
北谷の泡盛関連では、北谷本舗。
ブランドセミナーで紹介していた、ベトナム南蛮の甕商品が陳列されていました。
甕の商品では、直接ラベリングされた斬新さが印象的。
個人では難しいんですよね。。
2008年10月26日
2008沖縄の産業祭 15
泡盛のコーナーの最後は、「残波」の比嘉酒造です。
こちらの限定は、5合壷の商品。
かわいくて、女性の評判は良さそうですが、
泡盛コーナーのお客の7割は男ですから・・・狙ってるほど評判は上がってないような・・・
ブログ友人のmineiさんも買っていましたね。。
今度、感想聞かせて下さい。。
2008年10月26日
2008沖縄の産業祭 14
泡盛関係が落ち着きましたので、他のコーナーからの紹介も行います。
こちらは、川沿いの「龍潭(りゅうたん)」ブースですが、(川側ではなく、サブグランド側の店舗)
豆腐ようは、モンドセレクションでいきなり最高金賞を受賞したことで有名。
最高金は、3回の金賞授賞後に与えられる栄誉有る賞ですが、1回目で最高金賞は、異例の授賞です。
3種類の味は、すべて最高金の対象と聞いています。
豆腐ようのファンは是非、会場で試食を・・・
龍潭では、ジーマミ豆腐(250円)も味の濃い焙煎豆使用の商品で、これもなかなか美味しい・・・
そして、変わったところでは、クーブイリチーやドゥルワカシーもありました
クーブは普通、ドゥルワカシーは、もう少し濃い味が私の好みでした。
各300円。。
2008年10月26日
2008沖縄の産業祭 13
忘れていました・・・
忠孝の今回のアイディア商品ですが、
書家にボトル書き込みをして頂く・・・という試みがありました。
泡盛は昔からプレゼントにも使われます。
記念の酒、プレゼント向けに、記念に残るオリジナルの文字を書き込んでもらう・・・。
筆で書いたら、消えるのでは?・・の素人的な質問にも、
「特殊な加工で、消え難くできます!」の回答。
毎日、待ちが出ますよ・・・コレは・・・
大きな甕の商品は、サンドブラストで金色の文字に仕上げ、後日渡し・・・(Tシャツ付き)
1升壷や3合瓶には、その場で筆で書き込みます。
3合瓶は10年古酒で3800円なので、安いですよ。
60mlに換算すると400円切ってますから・・・
2008年10月26日
2008沖縄の産業祭 12
石川酒造さんは、去年に引き続き格安の商品提供です。
価格としては、一番にファンを喜ばしてくれます。
南支(なんし)南蛮の甕入り泡盛も1斗入りで、シュロ巻きが3万、シュロ無しが2万5千円と格安。
泡盛の味的には、石川さんは30年の「沈黙」があるくらいなので、
深い熟成感で、ファンも多い商品。
泡盛好きには好まれる定番の味です。
ブースでは、比較的年数の浅いコンクール受賞酒で、味を確認下さい。
その味でも、全国のコンクールで最高ですから、予算が許せば甕をゲットです。
石川酒造は、県下で一番早くモロミ酢を造ったことで有名です。
モロミ酢も1200円と格安。
ここの商品を飲まずにモロミ酢は語れませんヨ!
その他、新酒の43度が1600円は、会場内で一番の安さです。
2008年10月25日
2008沖縄の産業祭 11
忠孝酒造所です。
今回はマンゴー酵母の忠孝原酒44度をはじめ、取り組みが奇抜に感じました。
今回とは言っても、数ヶ月でなせる事ではなく、日頃の取り組みも攻めてるんでしょうね。
翠古は古酒として、飲みやすさを増し、
甕の熟成古酒では、去年も知事賞を受賞しています。
今年も狙ってますね~・・・間違いなく!
マンゴー酵母ですが、バイオ時代ですから数種の菌を使い分けるのは、難しくないのでしょうか?
相手は菌ですから、考えるよりシビアな管理がされているのでは・・・今度聞いてみよう!!
忠孝さんは酵母菌を、酒造組合に分けてももらうことなく・・・自分で管理(培養)しています。
それも、既に独自の忠孝酵母を使っている・・・
それだけでも、忠孝ブランドの独自性が分かりますね。
次は何をしてくれるのかが楽しみです。。
3斗の甕です。
産業祭でしか見れない大きさですが、これも、かなりの挑戦です。
甕は大きくなると、製作から乾燥、窯詰めも難しくなります。
窯の中では、容量も使うのでリスクも高い。
守りに行くと作らない商品ですが、毎回出してます。
これからも忠孝は注目です。。
2008年10月25日
2008沖縄の産業祭 10
60周年の多良川です。
「原点回帰」の挨拶文は感動です・・が、出品商品は変わってなかった・・・
ここにもリキュールが・・・
「いっしょにいい時」は、ここでしか買えない43度の多良川。
これも有名になりました。。
以前は3種類有った祭限定商品(2合瓶)ですが、商品のレパートリーが減ってる~!
1年の新酒が700円は、高めですね。
60周年ですから、思い切って格安価格を設定して頂きたかった。
それでも、買いましたよ。。(笑)
さっきの計算がここへ来て・・・役立ちます。