2010年02月15日
酒精の話

酒精計です。
趣味で始めた泡盛も、酒精計を持参し、家で度数を測るほどになれば、
誰もが疑わない泡盛バカですよ。
さて、今回は酒精(アルコール度数)に関する話題です。

私が酒造所見学に行くと、必ず原酒の度数やカット(蒸留の止め)の度数を聴きます。
それほど、酒の味を決めるのに重要な項目と言えるのですが、
考えると、この酒精の管理は、結構手間です。

酒質への影響は多大です。
温度補正もしながら、厳重に管理してるはずですね。
蒸留終わりのタイミングは、一にも二にも、この酒精によるはず。
ですが、考えるとアルコールの温度による比重は、変化が大きい。
それも風呂が沸かせるほど、高温になる冷却水を巡回させながら冷やしますが、
垂れてくる酒は、決して基準の15度じゃないはず。
どの酒造所でも、酒精計がタンク側に浮いてますが、
シビアに管理してるんでしょうね。
最近は自動も有るはずですが、まだ手動でカットしている蔵も多いのでは?
考えれば、杜氏が神経質になる重要な作業だと思います。

解りにくい人もいるはずなので、表を見ながら説明しますと、
表左側が、質温です。(写真では15度で切れています。)
上が、酒精計で計った酒のアルコール度数。
表では、左側を見ると質温15度の時、酒精が15度だと、その交差点の表示で、
15.0度であることが解ります。
ちなみに、一番上、質温0度では、15度の酒精は17.5度ですよね。
つまり、質温0度(液体)の場所で、酒精計が17.5度を示せば、
それは、15度の酒という訳です。

逆に沖縄の平均気温25度位(表の一番左下行)だと、
23.0度の酒でも、19.8度しかありません。
結論から、この酒精計はアルコールの比重により補正が必要なので、
気温が低いとプラス、高いとマイナスの補正が出ます。

カットが14度の場合は、
表の左側列が14.0度ですが、質温(液体)30度だと、
10.7度で蒸留を止めることとなりますね。
蒸留作業では、蒸気を液化するので、多少の熱を持って出てきます。
その液体の温度を測り、補正しながら、
蒸留を終わるアイミングを計るシビアな管理が求められているんですね。
これは、ますますやってみたい!
Posted by 住職 at 22:00│Comments(3)
│泡盛
この記事へのコメント
はじめまして又吉と申します。
酒精計を一本持っていますが、換算表がなく
困っています。よろしければ、使い方を詳しく教えて
頂けないでしょうか?
それとも表があればわかりますか?
0~30の表示かあり 途中に15℃が表記しています。
お手数掛けます。
酒精計を一本持っていますが、換算表がなく
困っています。よろしければ、使い方を詳しく教えて
頂けないでしょうか?
それとも表があればわかりますか?
0~30の表示かあり 途中に15℃が表記しています。
お手数掛けます。
Posted by matayoshi at 2010年02月17日 16:29
酒精計の使用法ですね。
又吉さんがお持ちの酒精計は、1~30度のアルコール度数が計れます。
酒精計の浮く長細いメスシリンダーなどに、
お酒を入れて、酒精計を浮かべて、
液面の位置でアルコール度数を計ります。
お手元の酒精計ですと、30度より高いのアルコール度数は、
計れません。
換算表は、お酒の液体の温度と上の酒精値を用い換算(補正)します。
温度計(購入)を用い計った酒の温度が、
15度なら、基準温度なので、補正は要りませんが、
そうでなければ、度数は補正が要ります。
例えば、30度の咲けを買ってくると、
気温15度で計ると、酒精計はほぼ30度です。
それが、北海道など寒い場所で計れば、
度数は32度とか、高めに出ます。
逆に沖縄では、気温が高いので、30度の酒でも、
酒精計は28度とか、低い値を示し、
正確な度数を測定するには、温度の補正がいるんです。
その度数だと、日本酒には使えますが、
泡盛では、一般酒の30度までが限界です。
解りましたでしょうか?
又吉さんがお持ちの酒精計は、1~30度のアルコール度数が計れます。
酒精計の浮く長細いメスシリンダーなどに、
お酒を入れて、酒精計を浮かべて、
液面の位置でアルコール度数を計ります。
お手元の酒精計ですと、30度より高いのアルコール度数は、
計れません。
換算表は、お酒の液体の温度と上の酒精値を用い換算(補正)します。
温度計(購入)を用い計った酒の温度が、
15度なら、基準温度なので、補正は要りませんが、
そうでなければ、度数は補正が要ります。
例えば、30度の咲けを買ってくると、
気温15度で計ると、酒精計はほぼ30度です。
それが、北海道など寒い場所で計れば、
度数は32度とか、高めに出ます。
逆に沖縄では、気温が高いので、30度の酒でも、
酒精計は28度とか、低い値を示し、
正確な度数を測定するには、温度の補正がいるんです。
その度数だと、日本酒には使えますが、
泡盛では、一般酒の30度までが限界です。
解りましたでしょうか?
Posted by 住職
at 2010年02月22日 06:45

住職様
ありがとうございました。
やはり補正表がいりますね。
ありがとうございました。
やはり補正表がいりますね。
Posted by tasuke at 2010年02月22日 17:03