2013年10月17日

甕香

甕香

琉球泡盛倶楽部のブログにUPされた萬座会の1枚です。

今年の「うんな祭」の特別限定酒も含め、数本を飲みました。


タイトルに関係するクースは、祭限定酒が甕酒だったので掲載。

記事の内容の甕香では、クース全体の話にして書きます。


最近は、甕臭が甕香に変わってきていると聞きます。

飲み手の酒の利き方が、広い考えになってると思えるのですが、

酒を学ぶ上で、容器の香りは、良い香りだったら良しとする!

といった風潮は、瓶やセラミックといった容器の発展が、

関わっていることが解っています。


昔は、日本酒の品質も、樽の容器の香りが重宝がられた時代があり、

樽酒は、縁起のいい物として広く伝わっていたと聞きます。

しかし、近年の瓶の普及は、樽の香りを異臭として、

嫌う傾向を生みました。


この件を知った時、泡盛の甕香も、

瓶の普及を皮切りに、嫌われてきた傾向にないか?と、考えました。

少なからず、昔は「色の着いた酒は、上位」などと、

甕酒は、尊ばれたことを考えると、好まれていたとも思えます。

泡盛の飲み手の中では、色付きの甕酒は、ほとんど容器臭がある!

と構えられる。


瓶やセラミックのように、酒の本質に影響しない容器は、

泡盛業界に、甕香を嫌う傾向を生み、

クース文化に影響していると考えます。

ですが、文化は人が作るものとすると、それも定め。

容器の変化は、飲み手の酒の風味に対する考えを、

変えてきたのは間違えない。

それを考えると、100年あとの泡盛は、

紙パックの香りや、ペット容器の香りが話題となり、

この香りが無いと、泡盛は美味しくない!と言われるのでしょうか?

複雑な思いがします。



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Posted by 住職 at 08:25│Comments(3)泡盛
この記事へのコメント
甕の臭いが香りとして評価されるようになる、というのはいいことですね。

先日我が家でも甕の手入れをした際、くみ出した古酒と別の甕の古酒を

面白半分でブレンドしたところ、数日経って甕の臭いがほとんど消えて

きれいな古酒の香りが前面に出てきました。これは沖縄の人にとっては

常識に属する知識なのでしょうが、私的には面白い経験でした。もっと言え

ば、甕の香りが中立的になったことでビン貯蔵古酒との相性がよくなるので

はないか・・・と推論して目下、実験中です。目標は数年前の山川の県知事

賞受賞酒のようなお酒(笑)。あのお酒もビンと甕のブレンドだったはずです

が、とてもバランスがよかった。あんな自家製古酒が出来たら・・・と思って

悪戦苦闘しています。
Posted by ペットサウンズ at 2013年10月17日 09:51
失礼しました、山川の受賞酒はビン貯蔵じゃなくて、当然タンク貯蔵ですよね

私がやるなら・・・と考えてしまっていたのでしょうね。

もうすぐ恒例の鑑評会ですね、今年はどこが受賞するのか、そしてそれらの

お酒に関しての住職様のコメントが楽しみです。プレ・イベントとしての産業祭

には神村さんなどは初留の一升瓶なども出すようですね。出品酒も今回は

例の芳醇酵母使用の新酒をブレンドしているようで・・・面白いですねぇ。

住職様もお忙しいところ大変でしょうが、がんばってくださいませ。
Posted by ペットサウンズ at 2013年10月24日 12:12
もうすぐ鑑評会の結果が発表ですが、
その前の産業祭りでは、酒造所のブースでは、
入選酒も含め、販売されるはずです。

県知事賞か?
優等賞か?は当日まで、解らないのですが、
賞に入っているかの有無は解ると思いますので、
出品酒が祭りで販売されており、
うまく購入できれば、お買い得!ということですが、
発表前には、「出品酒」とは言っても、
入賞かは、口が裂けても、明かせません。

望みを掛けて買うにも、ギャンブルです。
散財するほど、各酒造所、オリジナルで酒が売られています。

今年は、取材する時間もなさそうです・・・。
Posted by 住職住職 at 2013年10月25日 10:23
 
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