2012年08月31日

檜(ひのき)の話から

檜(ひのき)の話から

先日のテレビで、宮大工の特集をしてました。

職人の話で、今はやりの匠関連・・・。

日本にある文化財で、木造建築物のほとんどは檜で建てられている話で、

宮大工は檜の使い方を代々請けついでいる・・・等々。

その中に、檜は建設資材として優れているとの説明があり、

それは自ら持つ油分が、素材としての寿命を延ばしている・・・という話でした。

加えて、宮大工は、木は生育したそのままに使え!という習わしに従い、

生えていたまま、方向を変えずに柱材などに使用することで、

日の当たる方向など、木肌(日光からの強度)や風への耐久力など、

自然のままに得られた強度を最大限に活かして建築すれば、より強い建築物ができるという。


檜の油は、自己防衛に必要な良質な油を精製する。

檜風呂などのあの香りは、油が元となっているのだが、他の植物の油脂分とは違い、

殺菌力が高く、カビの発生にも強いと聞いた。

この油は、自生している場所によって、蓄えられる物で、

杉などの育成の早い植物とは違い、檜は生きるために風当たりの強い尾根や、

日の当たらない窪地などに生育し、ゆっくりと成長しながら蓄える油らしい・・・。

それで、香りのある良い木材となるらしい。

殺菌作用も含め、いろんな効能があるようで、檜の林には蜘蛛の巣も無いそうだ。

カビが生えにくい材質は、風呂に適している。

老舗寿司屋の冷蔵庫周りやカウンター、道具箱に至るまで、檜だったのも放送された。

更に、檜が凄いのは、作って200年くらいまで強度を増す特徴にもあった。

100年くらいの家の解体では、釘が抜けにくいとも聞く。

200年をピークに、1000年くらいまで、徐々に強度が落ちるが、

建て替えまでに、1000年以上の耐久性は、他に類を見ない。

正に、木材の王様!


前振りが長くなったが、酒部屋を作る際、酒造所の古酒蔵周りは、

是非、檜を使うべきだと感じた。

それと、油については、泡盛の油脂成分に共通し、寿命に通じるものがある。

泡盛も良質の油脂成分を含ませるため、濾過を押さえ造れれば、

今よりも長期熟成が可能な泡盛原酒になるのか?

そんな事を考えながら、番組を見ました。


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Posted by 住職 at 22:00│Comments(0)関連
 
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