2011年09月26日
カンニュウ
「貫入」はカンニュウと読みます。
調べると、陶器に釉薬を塗り焼くと、ガラスのようになり、
土の陶器が冷める際、収縮率の違いから、釉薬にヒビのように現れる!とありました。
もちろん、今は厚く塗らずに、貫入を出さないとか、
その他にも、出ないような技術もあるのですが、
昔の陶器などでは、そんな技術もなく、貫入を見ました。
写真は、外国物の陶器ですが、泡盛関係の酒器でも、
様々な酒器で、貫入が伺えます。
でも、上説したように、温度差の表れですから、性質を知らずに使うと、
貯蔵用としては、酒が漏り、不向きなことも考えられます。
釉薬は、酒類にもよりますが、1000℃もなく解けます。
が、酒器の特に甕類など、貯蔵に使用する陶器は、
言うまでも無く、できる限りギリギリの高温まで焼かれてる事が望ましい。
陶器のギリギリは1200度余ですから、温度差が有ります。
一方、釉薬はガラス質なので、漏れ防止のような捉え方。
陶工や販売店では、厚手の釉薬は未だに、
「漏れません、表面に釉薬が塗ってますから・・・」という話をします。
しかし、古い陶器(骨董品)では、古さの象徴的に貫入が出てくるので、
やはり、貯蔵用には自信を持っては、お奨めは出来きない。
素焼きが良いのは、そんな理由もあります。
陶器が充分に焼けていなくても、釉薬は綺麗に溶ける。
そうすると、酒を入れると、酒の温度膨張などで、
貫入から漏ることもあります。
ただし、先ず陶器本体を強く焼き、施釉して2度3度焼いたものは別ですが・・・。
Posted by 住職 at 22:00│Comments(0)
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